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St.2 蛇石前貯水池. St.3 蛇沢前貯水池. St.1 牛縊前貯水池. Fig9. イタチハギ中窒素 δ15N . 5. 今後の課題. Fig.10 に 示したイタチハギ幹中の窒素安定同位体比変遷については、一本を終えるに留まっているため、本数を増やしていきたいと 考える .これについては、12月に採取したサンプルについても行いたい。また 、 Fig.12 に示した土壌の窒素安定同位体比については、冠水域外の、調査地入口等に群落を形成するイタチハギについても思慮に入れるべきであると考える.. 1.背景・目的. 3.結果. 1-1:三春ダム前貯水池における
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St.2蛇石前貯水池 St.3蛇沢前貯水池 St.1牛縊前貯水池 Fig9.イタチハギ中窒素 δ15N 5. 今後の課題 Fig.10に示したイタチハギ幹中の窒素安定同位体比変遷については、一本を終えるに留まっているため、本数を増やしていきたいと考える.これについては、12月に採取したサンプルについても行いたい。また、Fig.12に示した土壌の窒素安定同位体比については、冠水域外の、調査地入口等に群落を形成するイタチハギについても思慮に入れるべきであると考える. 1.背景・目的 3.結果 1-1:三春ダム前貯水池における 1ー2:研究対象とした植物 イタチハギ(Amorphafruticosa)と他の周辺植物を研究対象とする. • 3-1:土壌サンプルの分析結果 • Fig.8,9 に,各地点における土壌中のTN,イタチハギ中のδ15Nを示す. • Fig.10に, イタチハギ幹中の窒素安定同位体比変遷を示す.植物中の同位体分別により、根から枝の先端に向かうに連れて植物中の窒素安定同位体比は増加するものと考えていたが、実測値は横這いであった. • 3-2:各項目の関連性 • Fig.11,12に,土壌採取地点標高とTN,δ15Nの関係を示す.標高の増加に伴い,土壌のTN,δ15Nの値に緩やかな減少傾向が見られる.また、δ15Nに関しては冠水域・非冠水域で異なった挙動が見られる. • Fig.13に,各地点における土壌中のTNとイタチハギ中のδ15Nの関係を示す.土壌中の窒素濃度の増加に伴い、イタチハギ中のδ15Nの値は急激に上昇している. なお、%Ndfaを求める際のBの値として下図の近似曲線の切片の値を用いた.また,Fig.14にイタチハギ中の窒素のうち、窒素固定された空気中窒素の占める割合(窒素固定寄与率)と土壌中のTNとの関係性を示す.土壌中のTNの増加に伴い、%Ndfaの減少傾向が見られる. 根粒菌との共生 マメ科であるイタチハギは,空気中の窒素を固定する根粒菌と共生している. 根粒菌から窒素を得ることにより,貧栄養土壌においても繁茂することが考えられる. イタチハギが空中窒素ガスを固定 2008年以降: イタチハギが増加 枯死し、水位変動により土壌を媒体として水中に窒素を放出 水質悪化等,生態系へ影響を及ぼす Fig2.根粒細菌 Fig8.土壌中 TN Fig1.イタチハギ 目的:イタチハギが窒素循環に及ぼす影響の把握 2.調査方法 ※aからgに向かい、先端へと向かう • 2-1:調査地 • 三春ダムは,福島県田村郡三春町に位置する多目的ダムである.ヤナギ群落が主である一方で、2008年以降、イタチハギの顕著な増加傾向が確認できる.本研究では,三春ダム前貯水池を調査対象地とし,土壌環境や繁茂状況の異なる3地点において調査を行った. • 2-2:調査内容 • 現地調査本研究では,2009年9月,12月,2010年6月,7月に現地調査を行った.主に,周辺植生の変遷の観測,植生・土壌サンプル採取,地点情報記録等を行った. • 屋内分析 TN:全窒素,TC:全炭素(elementar社製Vario MICRO CUBE),δ15N:窒素安定同位体比(MICROMASS社製Isoprime),%Ndfa:窒素固定寄与率の算出を行ったが,今年度の8月からNO3-δ15N:土壌間隙水中の硝酸態窒素安定同位体比の分析(赤松2007),NO3-N:硝酸態窒素の分析(BLTECH社製Autoanalyzer)を開始した. Fig10.イタチハギ幹中の窒素同位体変遷 Fig5.Site 1 牛縊前貯水池 Fig6.Site 2 蛇石前貯水池 Fig7.Site 3 蛇沢前貯水池 Fig3.路肩に大群落を形成するイタチハギ Fig4.三春ダム前貯水池 Fig11.標高と土壌中のTNの関係性 Fig12.標高と土壌δ15Nの関係性 ・標高の高い地点、また、冠水域においてもイタチハギが増加 ・今年度に入ってのイタチハギの増加が最も顕著 ・調査地入口でのイタチハギの増加が見られる Fig14.土壌中のTNとイタチハギの 窒素固定寄与率との関係性 イタチハギ中の窒素安定同位体比は土壌中の窒素濃度の増加に伴い,急激に上昇している.窒素固定寄与率については,土壌中の窒素濃度が高い場合には低いが,0.08%程度を境に大半の窒素を空気中窒素に依存するようになっている.月毎の比較では,9月の方が空中窒素に依存しがちである.このことから,9月にはまだ光合成による生産があるのに対して,12月にはほぼ枯死状態にあることが考えられる.また,標高が高くなるにつれて,土壌中の窒素濃度には減少傾向が見られる.これは,三春ダムの試験湛水において,水位を下げる際に,標高の高い地点ではすぐに水が捌けるのに対し,低い地点ではいつまでも水が残ること,それによって堆積物が流れ着くことが原因として挙げられる.窒素安定同位体比は冠水域と非冠水域で異なる挙動が見られ、冠水域が特異な環境であることがわかる. Fig13.土壌中のTNとイタチハ中のδ15N 4.考察