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指定討論 by 狩野裕(大阪大学). 心理学研究の自己点検 (6) : 心理学研究における 探索的因子分析の基本問題 企画・講演:堀 啓造氏. ないよう. 主成分分析 vs. 因子分析 斜交解 vs. 直交解 最尤法 vs. 反復主因子法. 主成分分析 vs. 因子分析. 理論的観点... Which to use 記述的方法・統計モデル 適用する状況が異なる 実際的観点... How different 共通性の大きさ 尺度不変性,変数に関する不変性 少し高度な理論的観点 適合度:反証可能性 変数の数が大きいと両者の分析結果は一致.
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指定討論by 狩野裕(大阪大学) 心理学研究の自己点検(6):心理学研究における探索的因子分析の基本問題 企画・講演:堀 啓造氏
ないよう • 主成分分析 vs. 因子分析 • 斜交解 vs. 直交解 • 最尤法 vs. 反復主因子法
主成分分析 vs. 因子分析 • 理論的観点...Which to use • 記述的方法・統計モデル • 適用する状況が異なる • 実際的観点...How different • 共通性の大きさ • 尺度不変性,変数に関する不変性 • 少し高度な理論的観点 • 適合度:反証可能性 • 変数の数が大きいと両者の分析結果は一致
理論的比較 • 記述的方法・統計モデル • 適用する状況が異なる • 尺度化・信頼性等の議論をするときはFA • 情報圧縮をするときはPCA • 情報量減少が最小である代表値を求めるにはPCA • たとえ分析結果が近くとも,使用すべき方法を使用する
実際的比較 • 主成分分析の方が因子負荷が大きく推定 • 一見,よさそうな分析結果になることが大問題 • 尺度不変性,変数に関する不変性
少し高度な理論的観点 • 適合度 • 科学的研究には反証可能性が必要 • どのような仮定をおいたのか • その仮定の妥当性は • 変数の数が大きいと両者の分析結果は一致(Schneeweiss-Mathes 1995; Bentler-Kano 1990) • PCAはFAの代用として使える • モデル探索に利用価値
SMCと最終共通性の比較 SMCは最終共通性の下限である
直交解 vs. 斜交解 • 近年,斜交解の報告が増加 • 因子が無相関であることはまずない • SEMの影響 • 斜交か直交かはデータから決めるものではない • 研究者自身が決定すべきもの
最尤法 vs. 反復主因子法 • Myth • 最尤法(ML) • 正規分布のときに利用する • 適合度の検定で棄却されるから使わない • エラーが出ることがあり不安定だから使わない • 反復主因子法(PRINIT,PAF,PFA) • 正規分布以外のときに利用する • 最小2乗法(ULS) • 正規分布以外のときに利用する
どのように対応する? 最尤法 反復主因子法 対応 Case 1 OKOK 最尤法 Case 2 エラー OK * Case 3 OK エラー seldom Case 4 エラー エラー 要検討 • 1.0より大きい1つまたは複数の共通性推定値が反復間に発生しました。 結果の解を解釈する時は注意してください。 • ERROR: Communality greater than 1.0.
Case 1 最尤法 反復主因子法 対応 Case 1 OKOK 最尤法 • 最尤法で報告する • せっかく厳しいチェックに合格しているのに「反復主因子法」で報告するのはもったいない • 「反復主因子法」で報告すると,「最尤法」では解けないのではないかと誤解される
Case 2 最尤法 反復主因子法 対応 Case 2 エラー OK * • 「反復主因子法」で報告 • しばしばある対応 • 「最尤法」で報告 • オプション heywood をつけて分析 • 「エラー」の原因を解明することが大切
推定方式の2つの側面 -1 規準 アルゴリズム 反復主因子法 最小2乗 循環法 最尤法 尤度 ニュートン法
最小2乗 尤度 循環法 反復主因子法 * ニュートン法 最小2乗法 最尤法 推定方式の2つの側面 -2 • 最小2乗法と反復主因子法は,多くの場合推定結果が 一致する • 反復主因子法が最終解に到達した場合に一致する • 循環法である反復主因子法は最終解に到達しない ことがある
循環法 vs. ニュートン法 • 循環法 • 収束が遅い • 反復の途中で止まり最終解に到達しないことがある • 計算は簡単 • 「手回し計算機」時代の遺物? • ニュートン法 • 現代科学の標準的最適化法 • 「鋭すぎる」ため不適解などを発見しやすい
最小2乗法と最尤法の選択は難しい.議論はやや哲学的である最小2乗法と最尤法の選択は難しい.議論はやや哲学的である データが多変量正規分布していると考えられるときは最尤法が良い(標準誤差が小さい,検出力が高い) 多変量正規分布でないときは,標準誤差・検出力の大小に関して優劣がない 最小2乗法の方が少し安定した解が得られるよう 最小2乗法は尺度不変でない 最小2乗法は適合度に関する情報が得にくい 正定値でない相関行列を分析するときは最小2乗法 最小2乗規準 vs. 尤度規準
推奨方法 • 因子分析の初級者は「反復主因子法」 • 質の良いデータでは推定結果は大きく違わない • 最尤法は sensitive 過ぎて使いにくい • 因子分析の中級者以上は「反復主因子法+最尤法」 • 解析の初期では反復主因子法,その後,最尤法に移行する • 細かい解釈をするときは最尤解でないと不安がある • モデルの適合に関する情報は最尤法でのみ出力される • 最小2乗法(ULS)や一般化最小2乗法(GLS)などは分析結果の吟味に使う
理由 • 反復主因子法・最尤法で問題なく解け,推定値が近い場合 • 分析の信頼度・再現性が高い • 将来,第三者が研究しても同じ結論が得られる可能性が高い • その他の場合 • 分析の信頼度・再現性が高くない • 将来,第三者が研究しても同じ結論が得られないかもしれない
適合度の見方 • 記述目的の場合は気にしない • 変数のグルーピングなど • 推測統計的に利用するときは重要 • 尺度化・信頼性の吟味 • 因子負荷量を細かく推測したい場合 • 使い方 • 中小標本の場合は適合度検定 • 大標本の場合はTucker-Lewisの指標