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心理学1 動物行動と心理学

心理学1 動物行動と心理学. 福田玄明. 今日は. 動物に心はあるのかを考える. 心を持つのは人間だけなのか? 動物の行動は,刺激に対する単純な反射なのだろうか?. 動物はかなり複雑な行動をする!. 鳥のさえずり. さえずり 雄が繁殖期に発する複雑な音声 美しく複雑な歌を歌う個体ほど雌にモテる. 雌はさえずりの美しさを鑑賞しているのか?. 生涯繁殖成功回数. さえずりのレパートリー. ヴェルベットモンキーの警告音. 三種類の警告音で仲間に危険を知らせる ワシ,タカなどの空を飛ぶ捕食者に対するもの ヒョウに対するもの ヘビに対するもの 単語?.

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心理学1 動物行動と心理学

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Presentation Transcript


  1. 心理学1動物行動と心理学 福田玄明

  2. 今日は • 動物に心はあるのかを考える. • 心を持つのは人間だけなのか? • 動物の行動は,刺激に対する単純な反射なのだろうか? 動物はかなり複雑な行動をする!

  3. 鳥のさえずり • さえずり • 雄が繁殖期に発する複雑な音声 • 美しく複雑な歌を歌う個体ほど雌にモテる. • 雌はさえずりの美しさを鑑賞しているのか?

  4. 生涯繁殖成功回数 さえずりのレパートリー

  5. ヴェルベットモンキーの警告音 • 三種類の警告音で仲間に危険を知らせる • ワシ,タカなどの空を飛ぶ捕食者に対するもの • ヒョウに対するもの • ヘビに対するもの • 単語?

  6. カッコウの託卵 • カッコウは,ホオジロやモズの巣に卵を産んで,他人に子育てをさせる. • カッコウのひなは,元々の卵よりも早く孵り,生まれた直後から,体をもぞもぞ動かしてほかの卵を巣から落としてしまう. カッコウは他人をだますことができるのか?

  7. ホタルの光 • 雄と雌が配偶相手を見つけるために光っている. • 雄のシグナル→雌の応答シグナル • それぞれの種に固有の発光パターン • 2秒間隔で2回光って6秒休みなど • 外国にはもっと複雑なのもいる

  8. ホタルの光 • フォツリス • 雌はほかの種のホタルの応答シグナルをまねる • 周りに多くいるホタルのシグナル • 雌がいると思って近づいてきた雄を食べる. • 当然,自分自身の発光シグナルも持っている • 雄は雌に食べられる種類のホタルのシグナルを出すこともある. • えさと思って食べにきた雌を捕まえて交尾する. • 周りのえさになるホタルもフォツリスの信号をまねる • 周りにライバルが多いとき,フォツリスの発光をまねることでライバルを減らす. ホタルは他人をだますことができるのか?

  9. 複雑な行動の原因 • 進化論 • より子孫を多く残せる行動をする個体は,多く生き残り,子孫を残す. • 長い時間の中で,どんどん複雑な行動が進化する.

  10. 複雑さと進化論 • 複雑な行動は,心があることの証拠になるのか? • 行動の進化 • 進化論的過程を考えることで相当に複雑な行動も刺激による単純な反応として考えられる どのような場合に心があると考えてよいのか?

  11. 動物に心はあるのか? • 賢い馬ハンス • 20世紀初頭の計算のできる馬 • 例えば,「7たす9はいくつ?」と聞かれると16回蹄をならす. • ハンスは計算をしたのだろうか?

  12. 動物に心はあるのか? • ハンスの後継者たち • たくさんのハンスの後継者が今もがんばっている

  13. 動物に心はあるのか? • 賢い馬ハンス • Pfungstはハンスの飼い主,Ostenに実験室でハンスを調べることを申し出た. • Ostenは,ハンスは計算ができると信じていたので二つ返事で承諾した.

  14. 動物に心はあるのか? • Pfungstの実験 • Ostenが答えを知らない問題,間違った答えを教えられている問題をハンスに尋ねた. • 結果,ハンスは必ず答えを間違った. • ハンスは飼い主がそばにいて,答えを知っている時だけ正解を出した.

  15. 動物に心はあるのか? • Pfungstの実験 • Ostenは無意識的にハンスに正解の手がかりを与えてしまっていた. • わずかな緊張の弛緩,小さな吐息 • 例えば,7を数えろと言われたとき,ひずめを鳴らして7回目のときにOstenからの微妙なサインを感じて,ひずめをならすのをやめていた. ハンスは計算できない 動物は知的ではないのか?

  16. 動物に心はあるのか? • 余談 • 飼い主Ostenは、ハンスに手がかりを与えていることに全く気づいていなかった. • しかし,ハンスの能力を見抜いていたPfungstもどうしてもハンスに手がかりを与えてしまっていた. • Pfungstが答えを知っているときは必ずハンスは正解 • ハンスは計算はできなかった.しかし,人から手がかりを読むことにおいて,間違いなく賢かった.

  17. オッカムのカミソリ • オッカム村のウイリアムス • 「存在は不必要に増やしてはならない.」 • できるだけ単純な説明を試みて,それではどうしても説明できないときにだけより複雑な説明を試みるべき

  18. 動物のこころ • オッカムのカミソリに耐えて,動物に心があることを示した研究はあるのか?

  19. イメージするハト • Neiwork & Riling (1987) • ハトに時計盤を見せる. • 最初,時計の針は一定速度で回っている. • その後,時計盤の針は消えたり,現れたりする. • 時計の針の現れ方には,2種類あり,一定速度で動いている場合の位置に現れる場合と,ランダムな位置に現れる場合がある. • 一定速度で動いている場合と同じ位置に針が見えているときにボタンをつつくとハトはえさがもらえる.

  20. イメージするハト • Neiwork & Riling (1987) • ハトは,この学習に成功した. • 一定速度で動いている場合の針の位置とそうでない場合を区別できている. • 一度も学習していない,針の位置であっても正答できた. • 一定速度で動いている場合の針の位置を,針が見えていない場合でも,イメージできていた.

  21. 数を数えるラット • Davis & Bradford (1986) • 自動ドアのついたトンネルの中にえさがある. • 一つしかドアは開かない • 数を数えてえさのあるトンネルを憶えないといけない.

  22. 数を数えるラット • Davis & Bradford (1986) • ラットはトンネルを学習することができた. • 奥から2番目のトンネルを学習するラットは一度奥までいってから逆算した. • ラットは数を数えることができた.

  23. ごまかし行動 • ごまかし行動は,他者が何を考えているのかを想定しないと成立しない. • 他人がどうすればどう思うのかについての知識が必要. • 「思う」ことができる?

  24. ヒヒのごまかし • ヒヒは捕食者や他のヒヒの群れを見つけたときに「眺める」行動をする. • 集団内の他のヒヒは眺める行動に従って,そちらを眺める.

  25. ヒヒのごまかし • Byrne & Whiten (1988) • ある若いヒヒがもっと若いヒヒを攻撃した. • 攻撃されたヒヒは金切り声を上げた. • 大人のヒヒが数頭よってきた.これらのヒヒは攻撃音を発しており,若いヒヒを攻撃しにきたのは明らか. • 若いヒヒは大人のヒヒが集まるのを見て,捕食者も他の群れもいないのに「眺めた」. • 大人のヒヒたちはそれを見て,彼の見ている方向を眺めた. • その間に,若いヒヒは逃げてしまった.

  26. ヒヒのごまかし • Byrne & Whiten (1988) • ある子供のヒヒが,大人のヒヒがえさを食べているのを見つけた. • 子供は大人に近づいたが,大人のヒヒは気にせず食べ続けた. • 子供は金切り声を上げた.子供の金切り声は攻撃されたことを意味する. • 大人のヒヒが集まり,えさを食べていたヒヒを追い払った. • 子供のヒヒはえさを食べることができた.

  27. ヒヒのごまかし • Kummer (1982) • 群れのメンバーは岩場で休憩していた. • 一匹の雌が20分かけて岩陰に隠れて,若い雄の毛繕いをはじめた. • 他の雄に見られると攻撃される. • しかし,他の雄からは見えない. 他人の知覚範囲についての知識がある

  28. チンパンジーのごまかし • Menzel (1974) • 集団の中で一匹だけがえさの隠し場所を知っている状況を作る. • 場所を知っているチンパンジーは他の個体をえさの隠し場所に案内し,みんながえさを食べることができた.

  29. チンパンジーのごまかし • ベラという個体が隠し場所を知っているとき,ロックという優位個体によって,えさを見つけた後にベラが追い払われることが続いた. • ロックがいるときは,ベラは隠し場所を教えなくなった. • ベラは隠し場所にいくだけで,その場に座って,ロックがいなくなるのを待った. • ロックはすぐにこれを学習し,ベラが座っていると追い払い,その場を探すようになった.

  30. チンパンジーのごまかし • ベラは隠し場所までいくのをやめて,近くに止まるようになった. • ロックはベラの近くを見つかるまで探すことで応戦した. • ベラはえさのある方向とは反対に座るようになった.ロックがえさを探し始めると,えさの方へ走り,いくつかのえさを持って逃げた. • さらに,えさの一部を別の場所に隠し,そちらにロックを誘導し,大きいえさを自分のものとすることもおぼえた.

  31. ここまで • 動物にもある種の知性があることを確認した. • これらの知性は我々が心と呼ぶものと同じだろうか? • 動物は我々と同じように感情を持つのだろうか?

  32. ラットのおいしい • Cabanac (1979) • 人間とラットに砂糖水を飲ませ,その主観的なおいしさを判定させる. • まず人間 • 食後や食前,他の甘いものを飲んだ直後などに砂糖水のおいしさを判定させた. • 判定は5段階(まずい,ややまずい,どちらでもない,ややおいしい,おいしい)

  33. ラットのおいしい • 他のものを食べた後や,甘いものを食べた後はおいしさの得点が激減した. • 女性は月経周期と甘いもののおいしさに関係があった. • そして,ラット • ラットがどの程度砂糖水を飲んだか,その量によって,ラットの主観的おいしさをはかった.

  34. ラットのおいしい • 結果,人間の意識経験の報告と,ラットの飲んだ量のグラフはそっくりなものになった.

  35. まとめ • 動物は心を持つのだろうか? • ないかもしれない. • あるかもしれない. • 厳密な基準で研究される必要がある. • かつては,人間にも感情はないと考えられていた. • 今後,動物の心,機械の心についても考える必要があるのかもしれない.

  36. 補講の日程 • 学務と相談して正式に決まりました. • 7月11日 3限 試験 • 7月11日 5限 補講 • 7月4日 試験についての話をします • 必ず出席してください. • このときしか試験については話しません.

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