居住セーフティネットと支援付きの地域社会

居住セーフティネットと支援付きの地域社会 誰もが住みなれた地域で暮らせるために NPO法人　ふるさとの会水田　恵

地域協働型居住セーフティネット入所者リストから視えるこれが　いまの　ニーズ地域協働型居住セーフティネット入所者リストから視えるこれが　いまの　ニーズ

自立援助ホーム入居者

ふるさとの会のミッション • 生活困窮者が地域のなかで、安定した住居を確保し、安心した生活を実現し、社会のなかで再び人としての役割や尊厳・居場所を回復するための支援を事業として　行うこと

地域ケアエリア 女性施設日の出館（台東区内）はるかぜ（墨田区内）町屋荘 2丁目ハウス三富製作所敬老室ホテル三晃リビングＧＨ第2ユニットショートステイ千束館朝日館なずなふるさとの会本部ヘルパーST ㈱ふるさと GH 第１ユニット② あさひ館 ● 　晃荘給食センター京島せせらぎ館センターすみだ GH第１ユニット① 寿々喜屋ハウス東駒形荘

支援対象者 ①働くことのできない人高齢・疾病・障害を持つ　単身の生活困窮者 ②働くことのできる人　働くことの可能な生活困窮者、自立支援センター・更生施設等の入所者、「派遣村」、様々な就労阻害要因を抱えた要保護者

ふるさとの会利用者像合計986名（１０．３現在）ふるさとの会利用者像合計986名（１０．３現在）中間施設地域支援働くことのできる人：・自立援助ホーム（就労支援ホーム）　　　　　　　３１名　　２丁目ハウス　１１名　　　はるかぜ　6世帯　　　　なずな　４名　・緊急就労居住支援事業　　　　京島ハウス　10名地域居宅：６９２名　・生保世帯　376名　・就労世帯　316名うち、アパート保証：３６５名働くことのできない人：・宿泊所　103名　　　　　千束２1名　　　　　日の出１８名　　　　　あさひ２６名　　　　　せせらぎ３８名・自立援助ホーム　147名東駒形１２名　　　　　ホテル三晃８０名　　　　　晃荘１８名　　　　　寿々喜屋ﾊｳｽ20名　　　　　旅館朝日館　17名グループホーム：１３名

自立援助ホーム 東駒形荘（墨田区）自立援助ホームホテル三晃（台東区）第二種社会福祉事業宿泊所あさひ館（台東区）第二種社会福祉事業宿泊所千束館（台東区）ふるさとの会居住支援第二種社会福祉事業宿泊所せせらぎ館（墨田区）自立援助ホーム寿々喜屋ハウス（墨田区）自立援助ホーム晃荘（墨田区）精神障害者グループホームふるさとホーム（墨田区）２ユニット第二種社会福祉事業宿泊所日の出館（台東区）女性専用

入所者像（宿泊所、自立援助ホーム)　合計２57名 ２０１０．３【年齢構成】257名総計介護　 ※要介護認定計143(５５.6%) 要支援１：５名　要支援２：５名要介護１：47名　要介護２：41名　　要介護３：27名　　要介護４：９名　　　申請中：８名認知症患者（要介護認定問わず）９２名（35．8％）（65歳以上が158名61.5％）三障害　手帳取得者　　　計85名（33.1％）療育手帳（愛の手帳） 1度：0名　　2度：0名　　3度：0名　　４度：7名計7名　精神障害者保健福祉手帳 1級：2名　　　２級：16名　　　３級：3名　　　　　計21名身体障害者手帳 1級：12名　2級：20名　3級：7名　4級：14名　 5級：2名 6級：2名　7級：0名　　　計57名要介護・三障害いずれかに該当する 213/257 　　　（82.9％）

※日常生活支援に求められる内容 ケース記録作成、カンファレンス主催、医療・行政機関らとの調整、感染症対応、社会サービス導入など食事提供、服薬サポート、金銭管理、衛生環境整備、見守り・傾聴、生活相談、失禁対応、各種手続き代行、買い物、家事補助など無償の家族労働から有償の他人労働日常生活支援サービスの現物給付を制度化医療・保健・福祉の⇒ 専門性 ←家族的機能を土台に課題解決を土　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　決へ　家族的機能⇒ ※日常生活支援（家族的機能）でのニーズ把握 ※多様な利用者への個別的で多様な生活支援への取り組みとコーディネート ※利用者が支援者を選ぶ ※「生活のゆがみ」の回復は「生活支援」から＋医療などと連携⇔医療優先では成立しない

地域ケア連携をすすめる会　第１回総会記念シンポジウム「単身低所得高齢者・障害者の地域生活支援と居宅サービス・医療サービスの連携」地域ケア連携をすすめる会　第１回総会記念シンポジウム「単身低所得高齢者・障害者の地域生活支援と居宅サービス・医療サービスの連携」日時：2010 年2 月13 日（土）14 時～17 時半会場：台東区立台東病院会議室参加者：医療・介護従事者、福祉事業者、ホームレス支援団体、研究者、行政関係者、報道機関、弁護士等、47団体より計126名が参加記念講演「認知症ケアから見た単身困窮高齢者の地域生活支援」粟田主一氏東京都健康長寿医療センター自立促進と介護予防研究チーム研究部長

NPO法人ふるさとの会による山谷・墨田地域で 切れ目の無い地域密着サービスを提供する包括的な支援システムを構築日常生活圏域に中間通過施設　　　　第二種社会福祉事業宿泊所　　 4棟104名　　　要介護・三障害　　　　　　　　　　　　　自立援助ホーム　　　　　　　　　 4棟 135名　　　要介護・三障害 ※認知症特化型 1棟 12名要介護・認知症　　　　　　　　　　　　　就労支援ホーム　　　　　　　　　　 3棟　21名　　　母子・三障害緊急就労居住支援事業　　　　　1棟　10名　　　　派遣切り稼働層在宅　　　　　　　　　　地域生活支援センター　　　　　　　2ヶ所692名　　困窮単身中間施設　　　　　　　　グループホーム　　　　　　　　　　2ユニット13名　　　　困窮・三障害　（特定）　　　　　　　　　　（ショートステイ含）社会サービス　　　　　給食センター　　　　　　　　　　 1ヶ所　750食/日（基盤）　　　　　　　　　ヘルパーステーション　　　　　 1ヶ所　中間施設・在宅・簡宿　　　　　　　　　　　　　株式会社ふるさと 1ヶ所　29名雇用　アパート保証365名　　　　　　　　　　　就労支援推進協議会　　　　　156名職場体験講習受講　　　　　　　　　　　ワークステーション　　　　　　　58名雇用有料職業紹介権及び人材派遣業登録　　　　　　　　　　　　　生活再建相談センター　　　　　64名　刑務所出所者（高齢・障害）ＣＵＣＳ　　　　　　地域ケア連携をすすめる会　　　47団体個人（地域ケアネット）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　基幹病院、診療所（内科、精神科、歯科）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　訪問看護・介護、デイケア・デイサービス　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　保健所・福祉事務所・消防署・食品会社など

地域協働化から地域再生へ支援付き住宅の制度化・研究地域協働化から地域再生へ支援付き住宅の制度化・研究ＮＰＯ法人ふるさとの会　　　　滝脇　憲

支援付き住宅の基本コンセプト 生保対応（緊急一時中間通過型・居住面積3畳個室　住宅費６９８）支援付き居住セーフティネット（自立援助ホーム・宿泊所）　単身要介護 24時間日常生活支援・外部社会サービス導入　　　　重篤化（認知症等）民間住宅ストック（戸建て、マンション等）新たな社会保障の試み家族が支えられない方が地域で暮らし続けることのできる 24時間対応コーディネート →「サポートセンター」「支援付き住宅」制度化終の棲家　居住面積6畳 24時間日常生活支援・外部社会サービス導入事務経費補助（行政支援）公営住宅ストック家族基盤の弱体化（認知症等）合流高齢福祉対応認知症等により、家族が支えられない高齢者や年金等で生活する単身高齢者都営住宅、在宅、高専賃、有料ホーム等

在宅生活継続を支えるサポートセンター及びサポートセンターが管理運営する在宅生活継続を支えるサポートセンター及びサポートセンターが管理運営する　　　　　支援付き居住セーフティネットと「支援付き住宅」基本モデル病院福祉施設特養ホーム在宅診療所等社会サービス地域包括支援センター地域在宅簡易旅館宿泊所福祉事務所 GH・CH サポートセンター（アセス・コーディネート） 24H緊急対応 HS （ヘルパー）公営住宅支援付き居住セーフティネット 24H緊急対応認知症等「支援付き住宅」民間居宅　　　　　困窮・単身高齢者向けの　　　　　　新たな社会資源をつくる就労支援ホーム

支援付き住宅研究会の 　　　　　　　提言と制度提案 ①生活保護制度の改善　　地域生活支援扶助の現物給付（単独給付含む） ②生活支援とコーディネート業務の民間委託 ③地域協働型支援付き住宅の制度化

生活保護の原則生活保護法第１条　この法律は、日本国憲法第25条に規定する理念に基き、国が生活に困窮するすべての国民に対し、その困窮の程度に応じ、必要な保護を行い、その最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長することを目的とする。自立支援プログラム： ①就労自立支援　　 ②日常生活自立支援 ③社会生活自立支援生活・所得保障支援対象者自立助長自立支援プログラム

生活保護制度改善の制度提案 ～高齢化社会に合わせた制度改善～・保護改廃、金銭給付等業務・社会サービス導入コーディネート業務 →ケースワーカーの増員生活・所得保障分離・生活支援業務を地域で活動する民間NPOへ業務委託 →「居宅安定化事業」自立助長 8扶助に加え、「地域生活支援扶助」の創設・単独給付

日常生活支援… ①従来福祉の資格（社会福祉士等）を前提にしない　　→疾病、障害等の基礎知識と初期対応　　→派遣切り等失職した若年稼働層の雇用 ②生活支援サービスの協働化　　→互助機能　・江戸化、長屋化　　　　　　　　　　　　　　　・サービス対価システムの確立 ③日常生活支援の地域協働化（互助機能の拡充強化）　　→地域住民との共感、課題の共有　　　 →地域の介護力（互助機能）の再生

在宅生活継続が可能な新たな社会保障制度のために在宅生活継続が可能な新たな社会保障制度のために従来の医療・福祉サービスで対応が難しい困窮単身/要介護高齢者に（日常生活支援の必要な人）日常生活圏域で 24時間緊急対応可能な在宅医療・介護の地域密着サービスシステムをつくり、従来の医療・福祉サービスと連携により、福祉の重心が在宅生活支援へ移行することに寄与。（措置・施設）→（契約・在宅）

居住・日常生活支援の「地域協働化」事業による地域課題の共有都市周辺部の公営住宅・低所得世帯集住地域居住・日常生活支援の「地域協働化」事業による地域課題の共有都市周辺部の公営住宅・低所得世帯集住地域１、　不動産物件が動かない　　　　（老朽家屋、空き家の増加）　　　→支援付き居住セーフティネット　　　不動産活用　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（賃貸借・改装・建替え需要喚起）２、地域経済の疲弊　　（自営業者の廃業・失業、地元商店の停滞）　　　→生活保護費を梃子に雇用・消費活性３、「社会的退院」の強制による家族介護負担・崩壊　　　　　（老老介護・認認介護）　　　→認知症等高齢者の日常生活支援と　　　　　　　　　　　　在宅ケア、地域ケアネットワーク　　　　　「自宅でない在宅」

まちづくり　ソーシャル・インクルージョンから雇用開発へ帰住先喪失の入院患者の地域生活移行による地域経済波及効果　まちづくり　ソーシャル・インクルージョンから雇用開発へ帰住先喪失の入院患者の地域生活移行による地域経済波及効果　学習院大学経済学部　教授　鈴木亘（社会保障論、医療経済学）長期入院層入院医療費 60億円/年（H15年Ｔ区行政資料）波及効果内訳 ①介護サービス関連産業　28,000万円 ②地代家賃・不動産業　　　6,444万円 ③医療、保健関連事業　　　4,972万円 ④小売（地域内消費）　　　 2,035万円 ⑤その他（水光熱など）　　 1,549万円　地域新規雇用創出 133名 40%介護関連 100名が地域移行最終波及効果 72,000万円一次波及効果 43,000万円支援付住宅 100名規模

民間資本を活用した自立援助ホーム ＮＰＯ法人住宅メーカー不動産業者建替前建替後地主・家主家主、地域の安定１、安定借上賃料収入２、高齢者への生活支援３、担保価値の上昇４、防災・防犯対策５、地域医療・購買の活性化家主、地域の不安１、賃料収入の低下２、高齢入居者の単身生活３、担保価値の逓減４、耐震・耐火への不安５、地域医療・購買の空洞化建替需要喚起

地域社会関係資本の再活性化による地域社会問題の解決地域社会関係資本の再活性化による地域社会問題の解決自立援助ホーム開設、ケアセンター開設・認知症特化型・就労支援ホーム・地域生活支援センター地域の空き物件を活用・商業ビルを共同住宅へ転用・空き店舗を事務所へ社会資源・行政機関・医療、看護・介護　　・給食などケアスタッフ育成雇用・母子世帯、単身女性・非正規、派遣労働者・高齢、障害を抱える求職者

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