1 / 17

10 ・文化と文明

10 ・文化と文明. 2011.11.30.  帝京・文化人類学 Ⅱ. [ 再 ] 化石人類史概観. 人類史のスケールを実感するために「年」を「円」に置き換えてみる 人類の登場は 500 万年前= 500 万円 … 4 年分の学費相当 言語の獲得は 200 ~ 250 万年前 …… 国産中 / 高級車 1 台分 Homo sapiens の登場は約 20 万年前 …… 大卒初任給相当 文化や人種の登場は 5 ~ 6 万年前 (?) …… 1 ヶ月バイト料相当 ? ( 縄文時代のはじまりは 15,000 年前 ) …… 新幹線東京 - 大阪

aderyn
Download Presentation

10 ・文化と文明

An Image/Link below is provided (as is) to download presentation Download Policy: Content on the Website is provided to you AS IS for your information and personal use and may not be sold / licensed / shared on other websites without getting consent from its author. Content is provided to you AS IS for your information and personal use only. Download presentation by click this link. While downloading, if for some reason you are not able to download a presentation, the publisher may have deleted the file from their server. During download, if you can't get a presentation, the file might be deleted by the publisher.

E N D

Presentation Transcript


  1. 10・文化と文明 2011.11.30. 帝京・文化人類学Ⅱ

  2. 10・文化と文明 [再]化石人類史概観 • 人類史のスケールを実感するために「年」を「円」に置き換えてみる • 人類の登場は500万年前=500万円…4年分の学費相当 • 言語の獲得は200~250万年前……国産中/高級車1台分 • Homo sapiens の登場は約20万年前……大卒初任給相当 • 文化や人種の登場は5~6万年前(?)……1ヶ月バイト料相当? • (縄文時代のはじまりは15,000年前)……新幹線東京-大阪 • 文明の登場は7,000~8,000年前……1日フルに働くバイト料 • 日本の有史は1,500~2,000年……ちょっと贅沢な外食? • 明治維新は140年前……ポテトチップス1袋 • みなさんの年齢は20歳前後……チロル1個

  3. 10・文化と文明 前回のまとめ • 500万年前:直立二足歩行の獲得=骨盤-大腿骨の角度から推定、「手」の使用→道具の使用へ • 250~200万年前:言語の獲得=頭蓋骨・下顎骨の変化から推定、コミュニケーションの拡大→集団生活と「知恵」の継承 • この2要素により、環境適応能力を飛躍的に高め、アフリカ大陸からアジア・ヨーロッパへ拡散……冬の寒さへの対応→130万年前:「火」の操作技術の獲得=住居趾の炭化物から推定、①寒冷地へ進出②害敵からの防御③さらなる脳の発達

  4. 10・文化と文明 人類のアジア・ヨーロッパ進出

  5. 10・文化と文明 化石人類年表

  6. 10・文化と文明 ホモ・サピエンスの登場 • H. neandelthalensisの棲息は概ね30~3.5万年前、H. sapiensの登場は、アフリカで15~25万年前、アジアでは7~10万年前、ヨーロッパでは5万年前ごろと推定されている • 人種は、 H. sapiensのサブカテゴリである=どんなに遡っても20万年前、おそらく5万年程度前に生じたと考えられている(相対的には小さなグループ差)

  7. 10・文化と文明 「文化」と「人種」の登場 • なにをもって「文化」とするか • 言語? ……言語自体の登場は250~200万年前 • 石器? ……人工的な石器の登場は250万年前 • いずれも大事なトピックではあるが、①学習・②体系・③共有、という「文化」の特徴から眺めると弱い • 「文化的差異」の萌芽 • 6万年前の H.neandelthalensisによる「埋葬」と「障碍者への援助」(シャニダール遺跡、ただし異論もあり) • 社会集団の構成・維持と結びついた「文化」の登場 • いわゆる「人種」=形質的差異に基づくヒトの下位集団の登場は、Homo sapiensの登場以降 • おそらく5万年ほど前には、形質的な(当然ながら皮膚の色ではない)人種的差異は形作られていたようである • 大きくnegroid/ caucasoid/ mongoloid に分かれ、mongoloid はさらにいくつかの下位集団に分けることもできる

  8. 10・文化と文明 人種の近縁関係

  9. 10・文化と文明 人類の拡大 上:更新世約50000年前下:後氷期約1000年前

  10. 10・文化と文明 モンゴロイドの拡散

  11. 10・文化と文明 寒冷適応と海洋進出 • シベリア(約30000~40000年前)からベーリング海峡をわたって(約15000年前)、北アメリカ(約12000年前)・南アメリカ(約11000年前)・グリーンランド(約3000年前)へ、また、東南アジアから太平洋の島嶼部(約5000~1000年前)へとわたっていったのは、モンゴロイドである • モンゴロイドが、人類の分布拡大史上に果たしたおそらくもっとも大きな功績は、「寒冷適応」と「海洋進出」である • 「寒冷適応」によりシベリアから(当時地続きの)ベーリング海峡経由で南北アメリカ大陸への進出が可能となり、また「海洋進出」によりアジア海洋部~オセアニアへの進出が可能となった

  12. 10・文化と文明 ここまでのまとめ • 約30万年前: H. neandelthalensisの登場 • 約20万年前: H. sapiensの登場……多系進化か単一進化かは今のところ未解決 • 6万年前:文化的差異の登場= H. neandelthalensisによる埋葬と障碍者への援助 • 5万年前?:人種の登場= H. sapiensの下位集団 • 4~1.5万年前:モンゴロイドの拡散(1)……寒冷適応 • 3.5万年前: H. neandelthalensisの絶滅 • 1~0.1万年前:モンゴロイドの拡散(2)……海洋進出 • 7000~8000年前:文明の登場=有史への突入

  13. 10・文化と文明 「文明」の登場前夜 • 人類がほぼ全世界に拡散したあと、なにが起きたのだろうか? • 7,000~8,000年前まで遡ると、一定領域の環境が支えうるヒトの数の上限である、10~300人程度のコミュニティが散在する、共通した状態であったと考えられる……「ムラ」的状況 • 周囲の環境から得られる食糧で支えうる人数 • 対面状況が保持しうるコミュニティの限界人数 • 自分の行為の結果を直接に気にする必要性のある人数 • いわゆる「縄文のムラ」的なものが世界中に散らばっていたと考えてよい • さまざまな環境に応じて、さまざまな食糧を森や林、海や河、草原や砂漠から得て暮らしてゆく力は、どの集団も持っていた

  14. 10・文化と文明 「文明」の登場 • 環境に規定される「上限」に対して、人間は、人智をもって働きかけてそれを拡大しようとし始める • そのきっかけとなったのが、 • 栽培農業……自分たちで食糧を計画的に作る • 物資の蓄積……その日暮らしでなく、安定的に暮らす • 王権……複雑化した社会を統御する • 対面状況を超える規模のコミュニティの登場……「マチ」的・都市的状況 • いわゆる4大文明の登場につながっていくのが、こうした「マチ」的・都市的状況の出現

  15. 10・文化と文明 生業~文明のモデル図 王権・行政 職人による手工業 交易・商業 採集・狩猟 牧畜 農耕

  16. 10・文化と文明 ヤノマモとわたしたちの差 • 王権の登場~文明の登場によって、コミュニティが維持し得る人口は飛躍的に増大した • このことにより、 • 過去からの文化の「蓄積」量が等比級数的に増した • コミュニティ自体が、人為的な(疑似)環境として機能するようになった • 上記2点の結果として、環境への適応の幅が広がるとともに、社会が複雑化した • 各地に登場した文明は、周辺コミュニティを呑み込みながら、さらに複雑化した • cf. 中華文明の周辺としての日本列島

  17. 10・文化と文明 文化と文明 • 文化とは: • それぞれの環境に適応しながら、(ムラ的)社会を支えてくれるルールや技術・知識 • 人類のどのコミュニティにも普遍的に存在する • 「文化」を共有する人間集団の単位が「民族」……どの程度似ていれば「文化を共有している」か、逆にどの程度違えば「文化を共有していない」かは、一概には決まらない(民族ごとの「主観的」な感覚が影響するため) • 文明とは: • 採集狩猟/牧畜/農耕//商業交易/手工業//王権 の6要素のセットにより「マチ」的・都市的社会を築くようになったシステム • 地球上のいくつかの地域に偏在して発生し、周辺文化を呑み込みながらより大きなシステムとなっていった • その一つである現代物質文明にわれわれは属している

More Related