290 likes | 419 Views
都市減災研究センター( UDM ) 2010 年度研究成果報告会 研究テーマ5 自治体・地域協働による震災時の都市機能維持 小課題5・1 震災時における医療施設の機能維持 工学院大学建築学部 山下てつろう・長澤泰・筧淳夫・村上正浩. 非定住者 :. 観光客 や買い物客、飲食店利用者、営業や 出張等に よる訪問者のことを指す。. 新宿 には観光・買い物・飲食・営業などの訪問者といった、非定住者が多く訪れている。. 非定住者は災害時に混乱状態に陥りやすい。. 理由. 個別行動しているため情報提供や避難誘導を受けにくい 土地勘が少ない(病院や避難所の場所を知らない)
E N D
都市減災研究センター(UDM)2010年度研究成果報告会都市減災研究センター(UDM)2010年度研究成果報告会 研究テーマ5 自治体・地域協働による震災時の都市機能維持 小課題5・1 震災時における医療施設の機能維持 工学院大学建築学部山下てつろう・長澤泰・筧淳夫・村上正浩
非定住者: 観光客や買い物客、飲食店利用者、営業や出張等による訪問者のことを指す。 新宿には観光・買い物・飲食・営業などの訪問者といった、非定住者が多く訪れている。 非定住者は災害時に混乱状態に陥りやすい。 理由 • 個別行動しているため情報提供や避難誘導を受けにくい • 土地勘が少ない(病院や避難所の場所を知らない) • またそのような人たちが駅等に集中する,等・・
新宿区と隣接区の人口データ 平成17年国勢調査、帰宅困難者対策報告書P.2によるデータを利用した。 新宿の昼間人口は夜間人口の約2.5倍、買い物等の訪問者が他の区と比べ高い。 また隣接区にも大都市が多く、推計されている帰宅困難者は7区で東京都全体の約半数に当たる。
本研究では防災計画の課題でもある非定住者に着目し、新しい災害時救急医療体制を検討するものである。本研究では防災計画の課題でもある非定住者に着目し、新しい災害時救急医療体制を検討するものである。 現在の災害時医療体制 • 至近の病院で治療。あるいは地域外の病院に搬送して治療。 • DMATや派遣医療チームにより直接現場で治療。 • 救護所や避難所で治療/処置。 問題点 • 非定住者は病院・救護所等の場所が分からない可能性がある • 道路の断裂等による搬送能力の低下 • DMATや派遣医療チームの応援が必要
新宿区の救護所・避難所等の位置関係と調査範囲新宿区の救護所・避難所等の位置関係と調査範囲 0 250m
フロントライン救急医療拠点 救護所に指定されているのは、学校がほとんどのため、商店街やオフィス街には救護所は僅少。 人が多い地域には救護所が少なく、新宿駅周辺の被災者に医療提供するのは難しい状態になっている。 新しい災害時医療体制の仮説 公共空間・施設やオフィスビルのエントランスホール等を利用し、最前線救急医療拠点を設け、救護所と同様に医療を行う。またこの拠点をDMATや派遣医療チームの拠点として医療提供できるよう検討する価値は大。
研究の方法 • 新宿駅周辺の被害想定 • 医療施設の位置関係 • 救護所・避難所の位置関係 • 被災者の人口分布 • 被災者の受療行動予測 震災時の被害状況を予測 それらのデータを基に、フロントライン救急医療拠点の配置方法や拠点数、拠点規模等の計画をする。
新宿駅周辺の人口分布 調査概要 被災者がどこに多く存在するか明らかにするために、新宿駅周辺の人口分布を交通量調査から明らかにした。 • 地上/地下 • 平日(金曜日は除く)/休日 • 晴れ/雨 • 朝(8:00~)/昼(13:00~)/夜(19:00~) 計24回の調査を実施した
地上交通量調査の方法 • 新宿駅西口周辺 • (JR線路、十二社通り、青梅街道、甲州街道に囲まれた地域) • 新宿駅東口周辺 • (明治通り、JR線路、甲州街道、職安通りに囲まれた地域) • 自転車で1回の調査当たり1時間程度の道を回る • デジタルカメラの録画機能を使い動画撮影する • 調査後に動画から集計作業を行う ※尚、調査前に事前に調査範囲を十分に下調べしてもらった後に、調査実施日時に一斉に調査を行った。
地上(平日・晴・朝) 0 150m
地上(平日・晴・昼) 0 150m
地上(平日・晴・夜) 0 150m
地上の人口分布(1) 新宿駅から直線距離250m圏内に、人の行動範囲が多いことが分かった。 調査前は歌舞伎町付近が一番混むと予想していたが、マルイや伊勢丹がある、新宿3丁目の方が、歌舞伎町よりも人が多く滞在していることが、調査から分かった。 平日・晴・朝 平日・晴・昼 平日・晴・夜
地上の人口分布(2) 西口周辺は、人の行動範囲は朝が広く、夜になるにつれて狭まっていく傾向が見られた。朝昼夜と滞在人数に大きな変化は見られなかった。 オフィス街と商店街地域の特徴を持っているため、朝は通勤通学、昼は昼食と買い物客で、夜は帰宅といった理由で、人が常に滞在しているためだと推測される。 平日・晴・朝 平日・晴・昼 平日・晴・夜
地上の人口分布(3) 東口周辺は人の行動範囲は、靖国通りや新宿3丁目を中心に人が多く訪れている傾向がある。朝が少なく、夜になるにつれて増加していく変化が見られた。 繁華街と商店街地域の特徴を持っているため、昼時から買い物客が訪れ、夜になると仕事や学校帰りに食事や娯楽等の目的で、人が訪れてくるのだと推測される。 平日・晴・朝 平日・晴・昼 平日・晴・夜
地下交通量調査の方法 • 新宿駅地下全域(都庁前、新宿3丁目駅、西武新宿方面を含む、 ただし建物が所有する広場は含めないものとする。) タップ式カウンターによって5分間の交通量を計り、1人当たり8ヶ所程度回り、1回の調査当たり約1時間の調査を行った。 ※尚、調査前に事前に調査範囲を十分に下調べしてもらった後に、調査実施日時に一斉に調査を行った。 算定式 Amの道を5分間にC人が平均速度Dm/分で通過した場合の道路上人数 A × C = 道路上人数 5 × D ※尚、平均歩行速度は国際交通安全学会112プロジェクトチーム「地域文化特性と運動行動」国際交通安全学会誌5巻4号より、平均歩行速度=93.6(分/m)を利用した。
地下(平日・晴・朝) 0 150m
地下(平日・晴・昼) 0 150m
地下(平日・晴・夜) 0 150m
地下の人口分布 地上と同様に新宿駅から250m圏内に人が多く滞在している。 昼時の交通量は朝、夜と比較すると低く、地下の交通は通勤通学利用者の割合が大きく、新宿の地下はオフィス街と類似した特徴を持っている。 平日・晴・朝 平日・晴・昼 平日・晴・夜
人口分布のまとめ 西口では平日の方が休日に比べ人が多く滞在し、東口は昼時から急激に人口が増えていくことが分かる。 また西口と東口を比べると、地上人口は東口が多く、地下人口は西口が多いことが明らかになった。 ※調査範囲が西・東は違い、特に地下は西口方面に大きく広がっているために滞在人数の差が出ている。 また今回の地下調査東口駅前において調査ミスがあったため、地下東口の滞在人数が低くなっています。今後一部の調査をやり直し改善していく。 西口周辺人口 東口周辺人口
地上人口分布(休日・晴・昼)と病院の位置関係地上人口分布(休日・晴・昼)と病院の位置関係 0 150m
今後の計画 • 今回は人口分布の平日・晴・朝/昼/夜を主に考察してきたが、同様に休日や雨時についても比較し検討する。 • 地下人口分布調査、東口改札前の一部修正。 • アンケート調査により、非定住被災者の震災時受療行動を明らかにしていく。 フロントライン救急医療拠点の配置や拠点数、規模等の検討