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構造化個体群動態ゼミ

構造化個体群動態ゼミ. 東京大学大学院数理科学研究科  D1 河内 一樹. 1.人口動態. 人口における内部構造の例. 年齢 今回のゼミで焦点を当てる 空間的配置 ある属性を有してからの経過時間 感染症に感染してからの持続時間など 生理学的パラメータ サイズ:魚や昆虫などでは影響が大きい 体重. 年齢密度関数. 生残率,死亡率. 出生率. Balance equation ・連続方程式. McKendrick equation. 形式的に解く. Renewal equation. McKendrick 方程式の解析. 積分方程式の形 逐次近似

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構造化個体群動態ゼミ

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Presentation Transcript


  1. 構造化個体群動態ゼミ 東京大学大学院数理科学研究科 D1 河内 一樹 プレセミナー@静岡大学浜松キャンパス

  2. 1.人口動態 プレセミナー@静岡大学浜松キャンパス

  3. 人口における内部構造の例 • 年齢 • 今回のゼミで焦点を当てる • 空間的配置 • ある属性を有してからの経過時間 • 感染症に感染してからの持続時間など • 生理学的パラメータ • サイズ:魚や昆虫などでは影響が大きい • 体重 プレセミナー@静岡大学浜松キャンパス

  4. 年齢密度関数 プレセミナー@静岡大学浜松キャンパス

  5. 生残率,死亡率 プレセミナー@静岡大学浜松キャンパス

  6. 出生率 プレセミナー@静岡大学浜松キャンパス

  7. Balance equation・連続方程式 プレセミナー@静岡大学浜松キャンパス

  8. McKendrick equation プレセミナー@静岡大学浜松キャンパス

  9. 形式的に解く プレセミナー@静岡大学浜松キャンパス

  10. Renewal equation プレセミナー@静岡大学浜松キャンパス

  11. McKendrick方程式の解析 • 積分方程式の形 • 逐次近似 • 常微分方程式におけるPicardの逐次近似と同じ • 関数空間における縮小写像の原理を適用する • Laplace変換・・・後述の議論で少し顔を出す • 漸近挙動を調べるのに役立つ • 微分方程式の形 • 微分作用素の固有値問題 • 半群理論 プレセミナー@静岡大学浜松キャンパス

  12. 安定人口成長率(1) プレセミナー@静岡大学浜松キャンパス

  13. 安定人口成長率(2) プレセミナー@静岡大学浜松キャンパス

  14. 安定人口成長率(3) プレセミナー@静岡大学浜松キャンパス

  15. 漸近挙動:Sharpe-Lotka-Fellerの定理 プレセミナー@静岡大学浜松キャンパス

  16. モデルの拡張 • 多状態:ベクトル型安定人口モデル • 移入のある安定人口モデル • 結婚の状態をさらに細分 • 人口の拡散 • 出生率,死亡率が人口に依存する場合 • 出生がそもそも非線形の場合 • ペア形成という非線形性 • その他もろもろ プレセミナー@静岡大学浜松キャンパス

  17. 2.疫学の数理モデル プレセミナー@静岡大学浜松キャンパス

  18. 感染症のコンパートメントモデル • 突発的な感染症(epidemic disease)を考える • ホスト人口の出生・死亡は無視できる • 全人口を数種類に分ける:コンパートメントモデル • 感受性人口(susceptibles) S状態 • 感染する可能性のある人口 • 潜伏期人口(exposed / latent period / incubation period) E状態 • 感染しても感染性がない人口 • 感染後症状の発症しない状態 • 感染人口(infected / infectious) I状態 • 感染し,人に感染させる能力のある人口 • 隔離人口(recovered / removed) R状態 • 病気からの回復による免疫保持者 • 隔離者・死亡者 プレセミナー@静岡大学浜松キャンパス

  19. 状態遷移 • SIRモデル(S→I→R) • 感染するとすぐ感染力を持つ. • 回復すれば永久免疫が得られる. • SEIRモデル(S→E→I→R) • 感染してもすぐには感染力を持たない. • SIRSモデル(S→I→R→S→I→・・・) • 回復後得られる免疫が恒久的でない • SEIRSモデル(S→E→I→R→S→・・・) プレセミナー@静岡大学浜松キャンパス

  20. SIRモデル(簡単な場合) プレセミナー@静岡大学浜松キャンパス

  21. 侵入条件 プレセミナー@静岡大学浜松キャンパス

  22. 基本再生産数と閾値現象 プレセミナー@静岡大学浜松キャンパス

  23. 解軌道の図示 プレセミナー@静岡大学浜松キャンパス

  24. 感染持続時間を考慮する プレセミナー@静岡大学浜松キャンパス

  25. 感染症の定着(endemic steady state) • 常に一定の感染者が存在して長期的にホスト人口のなかに定着している状態 • 要因 • I状態,R状態からS状態への遷移 • 罹患経験のある人口の免疫力が加齢による自然減衰やウィルスの突然変異によって失われる. • 感染人口における非感染性期間が長く存在する大規模な人口では,「再帰的流行」が起こりうる. • 感受性人口が人口学的に補充される • 移入,出生など プレセミナー@静岡大学浜松キャンパス

  26. 年齢構造の考慮 • 感受性人口が出生により補充される. • 年齢構造を考えて,出生のメカニズムの影響力を調べることができる. • モデルを現実に近づける • 例えば,感染率,回復率は年齢によって異なる. • 予防医学的問題 • ワクチン接種をどの年齢層に行うことで,基本再生産数をより小さくして流行を抑制できるか? プレセミナー@静岡大学浜松キャンパス

  27. 年齢構造を考慮したモデル プレセミナー@静岡大学浜松キャンパス

  28. 感染力 プレセミナー@静岡大学浜松キャンパス

  29. 解析のあらまし プレセミナー@静岡大学浜松キャンパス

  30. エイズ流行の数理モデル • エイズ(HIV / AIDS) • 流行のタイムスケールがホストの人口学的タイムと同程度に長い • 潜伏期間において感染力が大きく変化  → 感染持続時間をパラメータとする必要あり • 死亡率が高く,ホスト人口の変動との長期的相互作用が無視できない • 感染経路に応じて感染力の形態を定める • 異性間の性的接触による流行 • 薬物濫用者の集団における流行 プレセミナー@静岡大学浜松キャンパス

  31. インフルエンザ流行の数理モデル • A型インフルエンザ • 抗原ドリフト • ウィルスの抗原性がアミノ酸置換によって連続的に変化(僅かに突然変異),毎年の再帰性流行をもたらす • ホストの感受性の変化の主要因 • 持続時間を考慮したモデルと同様に扱える • 抗原シフト • 全く新しいサブタイプが数十年に一度発生(急激な突然変異),大流行をもたらす • 微分方程式モデルでは扱いづらい? プレセミナー@静岡大学浜松キャンパス

  32. The End Thank you for listening. プレセミナー@静岡大学浜松キャンパス

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