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東日本大震災心理支援 Workshop in Sendai 東北 大学 東日本 大震災 PTG 心理社会支援の理念 -国際的ガイドラインを踏まえて-

東日本大震災心理支援 Workshop in Sendai 東北 大学 東日本 大震災 PTG 心理社会支援の理念 -国際的ガイドラインを踏まえて-. 東北大学東日本大震災 PTG 心理社会支援室 若島 孔文. はじめに.

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東日本大震災心理支援 Workshop in Sendai 東北 大学 東日本 大震災 PTG 心理社会支援の理念 -国際的ガイドラインを踏まえて-

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Presentation Transcript


  1. 東日本大震災心理支援Workshop in Sendai東北大学東日本大震災PTG心理社会支援の理念-国際的ガイドラインを踏まえて- 東北大学東日本大震災PTG心理社会支援室 若島 孔文

  2. はじめに • 2011年3月11日に東日本大震災が発生し、私と私の研究室では様々な状況が一変しました。私の研究室・長谷川研究室のメンバー(浅井継悟、平泉 拓、望月このみ、狐塚貴博)は3月25日にフェアートレード東北の協力を得て、石巻地区避難所で、様々な立場の方々から数チームで聞き取り調査を行い、その後、石巻地区だけでも150以上の避難所とその範囲および被災者の多さに無力な気持ちを得ながら、長期的で実質的に役に立つ心理支援の方法について考えるために打ち合わせをしました。その結果、心理支援を必要としているが、そのタイミングは今ではなく、これからであろうということ、より心理支援が必要な人々をピックアップする難しさなどから、長期的に援助可能な電話相談を入り口としたシステムを作ろうという話になりました。その場からNPO MCR家族支援センターの現理事長・末崎康裕さんに電話にて連絡し、そのプランの実現に向けた協力を得て、この構想は即座にスタートしました(河北新報「心のケア長期サポート 東北大学グループ、相談電話を開設」 2011年4月22日、読売新聞「被災者の心 中長期にケア」2011年4月23日、日本経済新聞「被災地の明日を支える(4) 心理士、大人の心ケア 避難所回り相談役に」2011年5月5日)。現在では、NPOおよび行政の電話窓口との連携作業が進み、電話相談関係は総合体になっています。

  3. また、日本臨床心理士会、日本心理臨床学会などが東日本大震災心理支援センター本部を東京・本郷に立ち上げ、その宮城県の現地対策室が東北大学臨床心理相談室の一室に設置されました。私の研究室・長谷川研究室のメンバー(野口修司、板倉憲政)が情報収集および臨床心理士の現地派遣作業をはじめました。この現地対策室の活動自体は3月18日からすでにスタートしていましたが、場所が設けられたのは4月3日でした。なお、6月16日に宮城県臨床心理士会事務局に現地対策室を移動しました。また、日本臨床心理士会、日本心理臨床学会などが東日本大震災心理支援センター本部を東京・本郷に立ち上げ、その宮城県の現地対策室が東北大学臨床心理相談室の一室に設置されました。私の研究室・長谷川研究室のメンバー(野口修司、板倉憲政)が情報収集および臨床心理士の現地派遣作業をはじめました。この現地対策室の活動自体は3月18日からすでにスタートしていましたが、場所が設けられたのは4月3日でした。なお、6月16日に宮城県臨床心理士会事務局に現地対策室を移動しました。

  4. 次に、私が以前勤めていた大学でゼミ生であったOBが気仙沼にて被災している旨の連絡を得ました。私の研究室・長谷川研究室のメンバー(野口修司を中心に)が物資を運ぶとともに、気仙沼地区に入りました。避難所での電話相談カードの配布、市会議員や自衛隊員との話し合いも持たれました。気仙沼地区での活動は私の研究室・長谷川研究室のメンバーで継続的な支援が開始されました。次に、私が以前勤めていた大学でゼミ生であったOBが気仙沼にて被災している旨の連絡を得ました。私の研究室・長谷川研究室のメンバー(野口修司を中心に)が物資を運ぶとともに、気仙沼地区に入りました。避難所での電話相談カードの配布、市会議員や自衛隊員との話し合いも持たれました。気仙沼地区での活動は私の研究室・長谷川研究室のメンバーで継続的な支援が開始されました。 • ちょうど同じころ、海上保安庁第二管区から潜水士(水中での行方不明者の探索を行っている)を中心とした参事ストレス対策の依頼が入りました。私が海上保安庁第三管区にて、特殊救難基地の惨事ストレス対策を数年間継続し担当してきたためこの依頼につながりました。 • 今後さらに多くの依頼が来ることでしょう。私たちは東日本大震災における被災者のこころの支援活動に最後まで全力で取り組んで行く決断をしました。

  5. 災害後の精神保健の問題(WHO)

  6. Inter-Agency Standing Committee(IASC)ガイドライン

  7. 心理社会的支援のガイドライン(IASC)

  8. サイコロジカル・ファースト・エイド(PFA) • PFAは苦しんでいる人をサポートする際に、その人の尊厳・文化・能力を尊重した上で行う人道的対応方法 (IASC, 2007)。 • 緊急事態に遭遇し苦しんでいる人の中で、PFAによるサポートを必要とし、望んでいる人に適用される。PFAの適用が強制されることがあってはならない。 • 主なコンセプト • 対象者に配慮した実用的ケアとサポート • 対象者が現状以上にダメージを受けることから守る • 対象者のニーズや懸念をアセスメントする • 対象者の話を聞くことで、その人を落ちつかせる • 対象者の基本的なニーズ(食べ物など)を充足する手助けをする • 対象者が社会からのサポート・サービスを受け、大切な人と繋がる手助けをする • ポジティブな対処法を用い否定的な対処法を減らすように促す

  9. PFAに対する誤解 • 専門家のみが使うもの • 専門的カウンセリング • 臨床的・精神科的介入 • 対象者に、体験した出来事の詳細や、感じていることを詳しく語らせること(ディブリーフィング)

  10. PFAが後押しする、長期回復にプラスに影響する要因PFAが後押しする、長期回復にプラスに影響する要因 • 安心感、他者との繋がり、精神の平静、希望などの感覚が持てること • 社会的・身体的・あるいは感情面でのサポートにアクセスできること • 個人としても、地域(共同体)としても、自分(達)が自分(達)自身の力になれると感じられること

  11. 子供における反応 • 5歳以下:幼児返り、おねしょ・おもらし、まとわりつく、不眠、悪夢、以前できていたことができなくなる、軽度の病気、爪噛み、泣く • 6~12歳:涙もろくなる、憂鬱、睡眠障害、集中力の低下、落ち着きのなさ、不安や恐怖感の増加、痛み、幼児退行、攻撃、繰り返し同じ遊びをする、きちんと食事をしない • 12歳以上:危険行動、引きこもり、無感情、身体的不調の訴え、絶望感、希死念慮、自傷行動、いらいら

  12. 正常な悲嘆反応において見られるもの • 感情: 悲しみ、怒り、無感覚、恐れ、罪悪感のある郷愁、切望、不安 • 考え: 反芻、侵入的思考、普通でない考え、自殺の考え、思い出 • 知覚: フラッシュバック、幻覚 • 行動: ひきこもり、攻撃、否認 • 運動: 動揺・落ち着きの低下、無気力・無感動 • 認知: 記憶力の低下、注意力・集中力の低下、見当識の喪失 • 身体: 様々な身体症状、食欲の喪失、睡眠障害・悪夢、あるいはなくした人が夢にあらわれる

  13. 喪に服す • 喪に服す: 悲嘆を克服するための文化的に適切な過程 • 死を認識し、受け入れる • お別れを言う • 深く悲しむ期間 • 死者に目をむけながらも、死を乗り越え、新しい愛着を作り上げていく過程

  14. 正常な反応とは? • ストレス反応と悲嘆反応は、非常事態下における正常な反応である • 多くの人は、強いストレスを経験しても精神疾患になるわけではない • もしも深刻で長期にわたる症状があり、日常生活を送るのが困難な場合(働けない、起き上がれない、衛生状態を保てない、人間関係の悪化、など)には、専門家(カウンセラー、心理学者、精神科医)への紹介が必要になることもある → 6か月後の自然回復率は50%とも90%とも言われている。

  15. 子どもにとっての保護因子 • 家族・共同体内外からの社会的なサポート • 大人との感情面での安定したつながり • いつもの習慣を続ける(学校に行く、食事、就寝時間など) • 習慣や文化活動を続けられること • 既存の社会サポートの中で、信頼を置ける人に起こったことを話すことができる(子どもが話したい場合のみ)

  16. 子どもにとっての危険因子 • ストレスの深刻さとそれが繰り返される頻度(間接的なストレス体験も含む) • ストレスを多く経験すること(リスクは数と深刻さに応じて増える) • 暴力の被害体験あるいはその目撃体験(家庭内暴力、子供の虐待など) • 喪失体験 • 遺伝的要因(一部の精神疾患にあてはまる) • 親のストレス反応

  17. 支援者のストレス • 支援にたずさわる者にとって、日々の業務から生じるストレスが大きな心理的負担となる • 長時間労働 • 責任の大きさ • 多岐にわたる仕事内容と、その範囲の不明確さ • コミュニケーションやマネジメントの不備 • 不安定な状況下での労働 • 悲惨な場面を目撃したり、自分自身がそれを体験するかもしれない • 多くの人の苦痛体験をいくつも耳にするかもしれない • こういったことはすべて、援助者個人の内面に影響を及ぼし得る

  18. 燃え尽き症候群(バーンアウト) • 関心や意欲の喪失 • 過度の疲労感 • 集中困難 • からだの不具合(胃の不調、頭痛など) • 睡眠困難 • タバコやお酒の量の増加 • 効率の低下 • 極端な場合:自分がその場に不可欠な存在だと信じるようになる、無茶な行動をとる • 周りを信用しない • 自分の安全や身体を顧みない

  19. 東北大学東日本大震災PTG心理社会支援室の理念東北大学東日本大震災PTG心理社会支援室の理念 • こころの基本的ニーズを尊重・阻害しないこと  自律性  有能感  関係性 • 個人、家族、地域、社会などのシステムの役割や資源を活用すること  システムの自己組織能力を活かす  社会システムを利用した問題の提起 (起こりうる問題の提起)ニーズの調査 → プラン → 活動 →  (起こりうる問題の提起)ニーズの調査 → プランの変更・修正 → 活動 → 以下、円環する (場合により報道というツールを利用) 継続的な中長期的サポートでは時間とともに、 ニーズが変化していくことに敏感であることが必要。

  20.  東北大学東日本大震災PTG心理社会支援室における現在までの活動範囲 東北大学東日本大震災PTG心理社会支援室における現在までの活動範囲 • 避難所(石巻地区・気仙沼地区を中心に) → 野口修司・狐塚貴博・板倉憲政・宇佐美貴章・浅井継吾・平泉 拓・望月このみ・小林 智 • 仮設住宅(仙台市太白区・宮城野区 NPO パーソナル・サポート・センターとともに)→ 若島孔文・板倉憲政・宇佐美貴章・森 真理・佐藤未央・古山杏加里・森川夏乃・鮎川順之介・佐藤弘ノ介(理学療法士) • 在宅避難者(石巻地の特定地区を対象に NPO フェアートレード東北とともに) → 古山杏加里・森川夏乃 • 電話相談(5年間継続 NPO MCR家族支援センターとともに) → 狐塚貴博 • 行政職員の支援(石巻市役所、仙台市役所(消防局・消防団を含む)、南三陸町役場、第二管区および第三管区海上保安部、宮城県精神保健福祉センター) → 若島孔文・野口修司・狐塚貴博・板倉憲政・佐藤宏平・松橋仁美・久保順也

  21. 引用・参考は以下の通りです • 若島孔文 2011 被災した児童・生徒の心のケア 教育展望(9月号), 57(8), 25-30. • 東北大学東日本PTG活動: http://homepage1.nifty.com/wakashima/shinsai_katsudo_0001.html • IMC Sendai: http://www.sed.tohoku.ac.jp/lab/clini/IMCsendai.htm • IASC ガイドライン (WHO): www.who.or.jp/index_files/IASC%20MHPSS%20guidance%20Japanes%20_final%20draft_.pdf

  22. http://www.forever-net.com/top.php

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