1 / 31

仮想ブロードキャストリンクを利用した 片方向通信路の透過的経路制御

仮想ブロードキャストリンクを利用した 片方向通信路の透過的経路制御. 藤枝 俊輔(慶應義塾大学) sirokuma@sfc.wide.ad.jp. 概要. 既存の経路制御技術は通信媒体の双方向性を前提としている 片方向の通信路をインターネットで利用する場合に生じる経路制御の問題を解決 片方向通信路上に仮想のブロードキャストリンクを構築し、既存の経路制御プロトコルがそのまま動作する環境を提供. 片方向通信路. 衛星回線 CATV網. 片方向通信路 Uni-directional Link (UDL). 双方向回線を用いた通信路

herne
Download Presentation

仮想ブロードキャストリンクを利用した 片方向通信路の透過的経路制御

An Image/Link below is provided (as is) to download presentation Download Policy: Content on the Website is provided to you AS IS for your information and personal use and may not be sold / licensed / shared on other websites without getting consent from its author. Content is provided to you AS IS for your information and personal use only. Download presentation by click this link. While downloading, if for some reason you are not able to download a presentation, the publisher may have deleted the file from their server. During download, if you can't get a presentation, the file might be deleted by the publisher.

E N D

Presentation Transcript


  1. 仮想ブロードキャストリンクを利用した 片方向通信路の透過的経路制御 藤枝 俊輔(慶應義塾大学) sirokuma@sfc.wide.ad.jp

  2. 概要 • 既存の経路制御技術は通信媒体の双方向性を前提としている • 片方向の通信路をインターネットで利用する場合に生じる経路制御の問題を解決 • 片方向通信路上に仮想のブロードキャストリンクを構築し、既存の経路制御プロトコルがそのまま動作する環境を提供

  3. 片方向通信路 • 衛星回線 • CATV網 片方向通信路 Uni-directional Link (UDL) 双方向回線を用いた通信路 Bi-directional Link(BDL)

  4. 片方向通信路の利用 • インターネットのトラフィック傾向 • サーバからクライアントへ • www • ftp • トラフィック全体にも偏りがある

  5. 片方向通信路の利用 • 衛星回線 • 広域性、同報性 • CATV綱 • 既に設置された通信路の有効利用 Feeder Receiver UDL

  6. UDLを含むネットワーク • 少数のFeederと多数のReceiverが接続するのが一般的 • Receiverは外部への送信にBDLを利用する UDL Receiver Receiver Receiver Feeder BDL Internet

  7. UDLを含むネットワークにおける経路制御の問題UDLを含むネットワークにおける経路制御の問題 • 動的な経路制御プロトコルが正しく動作しない • RIP • OSPF • ReceiverがUDL上の終点IPアドレスに到達できない • ICMPエコー要求を利用して、FeederからReceiverへ到達性を確認できない

  8. RIPを動作させた場合 • ルータAが隣接ルータBを経由した経路を利用するためには、事前にルータBから経路情報を受け取る必要がある • UDLではFeederはReceiverからの経路情報を受け取れない Router B (Receiver) Router A (Feeder) 経路情報 UDL

  9. OSPFを動作させた場合 • ルータ間でコネクションを確立してから、その隣接ルータを経由した経路を使用する • コネクションの確立には、ルータ間で互いにHELLOメッセージを受け取る必要がある Router B (Receiver) Router A (Feeder) HELLO UDL HELLO

  10. OSPFを動作させた場合 • ルータ間でコネクションを確立してから、その隣接ルータを経由した経路を使用する • コネクションの確立には、ルータ間で互いにHELLOメッセージを受け取る必要がある Router B (Receiver) Router A (Feeder) HELLO UDL コネクションが 確立されない

  11. ReceiverからUDL上の終点IPアドレスへの到達性ReceiverからUDL上の終点IPアドレスへの到達性 • Receiverは外部への送信にBDLを利用 • 直接配送は間接配送よりも優先される • UDL上の終点IPアドレスにデータを送信する場合、BDLを利用できない。 Receiver Feeder/Receiver Internet Internet

  12. UDLを含むネットワークにおける動的な経路制御の手法UDLを含むネットワークにおける動的な経路制御の手法 • 経路制御プロトコルの改変 • RIP,OSPF • UDLに接続するノードと経路情報を交換する全てのルータで変更されたプロトコルが動作する必要 • トンネルを用いた解決法 • ReceiverからFeederにトンネルを設置 • 最新の提案がIETFで議論されている (draft-ietf-udlr-lltunnel-01.txt) • 実装が容易 • ReceiverとFeederだけに変更を加えればよい

  13. 全体図 UDLに送信する パケットを トンネリング ブロードキャストエミュレーション UDL 脱カプセル化し データリンク パケットを UDLに送信 Receiver Receiver Receiver Feeder BDL Internet DTCPを用いて、 トンネルを自動設定

  14. 仮想ブロードキャストリンク • UDL上でブロードキャストリンクをエミュレーション • 現在の経路制御プロトコルがそのまま動作する環境を提供 • ReceiverからUDL上の終点IPアドレスへの到達性を実現

  15. Default Feeder • 既存の提案 • ReceiverからのBroadcast、Multicast、 他のReceiverへのトンネル先 • 各Feederへの送信は個別にトンネルを使用 • 本設計 • Feederへの送信を含め、UDLへの送信全てをDefault Feederにトンネリング

  16. 既存の提案でのトンネリング UDL Receiver Receiver Feeder Feeder Default Feeder BDL Internet

  17. 本機構でのトンネリング UDL Receiver Receiver Feeder Feeder Default Feeder BDL Internet

  18. ReceiverごとにDefault Feederを選択 Default FeederはUDLに1つである必要はない。 Receiverはそれぞれ個別にDefault Feederを選択する UDL Receiver Receiver Feeder Default Feeder Default Feeder BDL Internet

  19. 想定するネットワーク環境 • Receiverには効率的にパケットを送信できるFeederがある • 同じ管理ドメイン内のFeederを利用 UDL Feeder Feeder Default Feeder Receiver BDL Internet Internet

  20. 性能の比較 • それぞれのFeederにトンネルを設定する場合、Feederがどのくらいの数までなら規模性を保てるのか • Receiverからのパケットを中継するFeederの負荷はどれくらいのものか 詳細な性能の測定は今後の課題

  21. データリンクトンネリング • データリンクアドレス • MACアドレスを持つUDLインタフェースが広まりつつある • データリンクヘッダ • FeederがReceiverからのパケットをUDLに送信する場合 • Receiverであらかじめデータリンクパケットを 作成し、Feederでそれをそのまま送信する 宛先 :宛先UDLインタフェースのMACアドレス 送信元:ReceiverのUDLインタフェースのMACアドレス

  22. Receiverのカプセル化 • UDLに送信するデータリンクパケット • トンネル先に向けカプセル化 • Destination = トンネル先IPアドレス • Protocol = GRE DL_hdr IP_hdr Data • GREヘッダを付加 • Generic Routing Encapsulation • 拡張性 GRE_hdr DL_hdr IP_hdr Data IP_hdr GRE_hdr DL_hdr IP_hdr Data

  23. Feederの脱カプセル化 • プロトコルフィールドがGREのパケットを    脱カプセル化 IP_hdr GRE_hdr DL_hdr IP_hdr Data DL_hdr IP_hdr Data

  24. ブロードキャストエミュレーション • 脱カプセル化したデータリンクパケットを  元のIPパケットの宛先ごとに処理を行う UDLインタフェースの input queueに追加 • Default Feeder自身 • UDL上のほかのノード • ブロードキャストアドレス • マルチキャストアドレス UDLインタフェース からそのまま送信 パケットのコピーが loopbackに渡される UDLインタフェース からそのまま送信 UDLインタフェース からそのまま送信 マルチキャストグループに入っている場合、 パケットのコピーをloopbackに渡す

  25. Feederの実装 • 脱カプセル化、ブロードキャストエミュレーション • ip_input()内に実装 • トンネリング機構はプロトコルフィールドを参照 • 移植性 • 既存の提案ではデータリンク層に実装すべきとされていた • UDLへの送信ルーチンを変更 • データリンクヘッダを付加しない • データリンクヘッダを付加せずに送信するパケットには、mbufのM_UDLRフラグをONにする

  26. トンネルの自動設定 • トンネルの設定には、Default FeederのBDLインタフェースのIPアドレスが必要 • DTCP(Dynamic Tunneling Control Protocol)がIETFで提案されている。 • Feederは一定時間ごとにBDLインタフェースのIPアドレスをブロードキャスト(HELLOメッセージ)

  27. DTCPの動作 BDLのIPをbroadcast UDL Receiver Receiver Feeder Feeder Default Feeder BDL Internet トンネルを設定

  28. 実験環境 • Ethernetを用いたLAN上でのシミュレーション • 経路制御プロトコルはRIP2とOSPFv2

  29. 検証結果 • 経路制御プロトコルにより、UDLを使用した経路を含む経路表が作成される • RIP2,OSPFv2の両方で、UDLを使用した経路を含む経路表が作成された • Receiverから他のUDL上の終点IPアドレスへ到達性がある • Pingプログラムを用いて以下の到達性を確認 • FeederからReceiver • ReceiverからReceiver • Receiverからのブロードキャスト

  30. まとめ • 本機構の導入により、UDLを含むネットワ ークで既存の経路制御プロトコルが正しく動作することを確認した • これまで到達できなかったUDL上の終点 IPアドレスに対し、Receiverからの到達性を確認した

  31. 今後の課題 • トンネルを通してパケットを送信することにどれほどのオーバーヘッドがあるか • オーバーヘッドが多い場合、経路制御パケット以外のトラフィックがトンネルに流れ込むのを抑制する必要がある • Receiverは、Default Feederをどのように選択すればよいのか • 最も効率よく利用できるDefault Feederをどのように見つけるか

More Related