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文献紹介 1. 行動データ科学研究分野 B3 里村裕紀. 文献. 豊田秀樹 , 真柳麻誉美 , 2001, 繰り返し測定を伴う実験のための因子分析モデル – アイスクリームに関する官能評価 -, 行動計量学 , 28, 1-7. 問題. 因子分析 観測変数 ( 多数 ) の背後に構成概念 ( 少数 ) を仮定し,観測変数の情報を縮約的に記述 観測変数は比較的精度が低いことが多く,明確な独立変数を扱うことはない 分散分析・直交表解析 単一の観測変数に対する操作可能な独立変数の影響を見積もるために利用されることが多い
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文献紹介1 行動データ科学研究分野 B3 里村裕紀 実験実習II 文献紹介I
文献 • 豊田秀樹, 真柳麻誉美, 2001, 繰り返し測定を伴う実験のための因子分析モデル –アイスクリームに関する官能評価-, 行動計量学, 28, 1-7 実験実習II 文献紹介I
問題 • 因子分析 • 観測変数(多数)の背後に構成概念(少数)を仮定し,観測変数の情報を縮約的に記述 • 観測変数は比較的精度が低いことが多く,明確な独立変数を扱うことはない • 分散分析・直交表解析 • 単一の観測変数に対する操作可能な独立変数の影響を見積もるために利用されることが多い • 独立変数の影響が複数の構成概念に作用し,それらは比較的精度の低い観測変数によってしか測定し得ない分析状況もある 実験実習II 文献紹介I
問題 • 製品特性評価,嗜好評価 • 例えばアイスクリームの風味は,脂肪分,乳化剤等により決定 • ここで,評価されるものを考えると,それは風味や食感といった,心理的仮説構成体(構成概念) • 単一の観測変数で尺度値を精度良く評価することは困難 • 因子分析が望ましいが,往来の因子分析モデルでは,操作可能な独立変数の構成概念に対する影響を記述するには不向き 実験実習II 文献紹介I
目的 • 分散分析と因子分析の折衷的モデルを提案 • そして製品特性評価や嗜好評価の分析に対する有効性を考察 実験実習II 文献紹介I
分析対象 • データ • 被験者(N人)×尺度(I個)×独立変数の組み合わせによる状態(J種類) • セル • 三相データ • 分析対象 実験実習II 文献紹介I
構造方程式 操作可能な独立変数が構成概念に与える影響を表現 実験実習II 文献紹介I
測定方程式 構成概念が「尺度」によって測定される状態を記述 実験実習II 文献紹介I
平均・共分散構造 • 平均構造 • 共分散構造 実験実習II 文献紹介I
SEMの下位モデルとして表現できた • SEMのソフトウェアで実行可能 • この文献ではSASのCALISで実行 • 最も頻繁に利用される最尤推定値を得るには 実験実習II 文献紹介I
実験 • 被験者 • 栄養学部の女子大生計120名,官能評価の基礎知識有り • 実験要因 • 「OR%(空気含有率)」「脂肪」「乳化剤」「安定剤」「色素」 L16直交表を利用し16サンプルを作成 (5要因とも各2水準) 実験実習II 文献紹介I
官能評価票 • 尺度 • 「どちらともいえない」を中心に「非常に好き(嫌い)」…「かなり好き(嫌い)」…「やや好き(嫌い)」の7段階両極尺度 • 評価内容 • 風味,食感,くせ,の3つを構成概念とし,以下の13指標を作成 • 「風味の好み」 • 「バニラ臭の好み」「甘味の好み」「さっぱり感の好み」「こくの好み」「後味の好み」「濃厚感の好み」 • 「食感の好み」 • 「さじ通りの好み」「冷たさの好み」「口溶けの好み」「舌触りの好み」 • 「くせの好み」 • 「薬品臭の好み」「塩味の好み」「苦味の好み」 • 結果 • 添付資料参照 実験実習II 文献紹介I
分析 • 構成概念妥当性の確認を行う • 16種類のアイスクリームを2群に分け,背後に同一の測定方程式,構造方程式を仮定して分析する(それぞれ分析1,分析2と呼ぶ) • 分析1と分析2とで, と とを比較して,因子的妥当性と収束的妥当性を考察 実験実習II 文献紹介I
結果・考察 • GFI,AGFI • 低い • モデルの自由度が5369と極めて大きいため • RMSEA • 0.097と0.099 • モデルは需要可能 実験実習II 文献紹介I
モデルの得失 • 因子分析と分散分析の統合的なアプローチとしては比較的解釈し易い • :構成概念がどう測定されているか,因子分析的 • :構成概念が独立変数にどう影響を受けているか, 分散分析的 • 結果が安定 • ただし検討課題が残る • Kが複雑な計画をどの程度表現できるか • の単純構造が崩れてきた場合にどれほど頑健であるか 実験実習II 文献紹介I
参考文献 • 芝祐順, 1979, 因子分析法 第二版, 東京大学出版会 • 豊田秀樹, 1998, 共分散構造分析<入門編>-構造方程式モデリング, 朝倉書店 • 足立浩平 , 2006, 多変量データ解析法 ― 心理・教育・社会系のための入門―, ナカニシヤ出版 • 岩崎学・吉田清隆, 2006, 統計的データ解析入門 線形代数, 東京図書 実験実習II 文献紹介I
感想 • 分散分析が線形モデルで表現できるなんて! • 本題よりもまずそれに興味深さを覚えました • 勉強不足知識不足を実感 • 精進します • モデルの理解が非常に微妙な気がする • 共分散構造分析を勉強してみたくなってきた • 図書館吹田分館が遠い 実験実習II 文献紹介I
付録1 分散分析モデル 実験実習II 文献紹介I