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八戸における小児医療の現況と 医療改革の今後

八戸における小児医療の現況と 医療改革の今後. くば小児科クリニック 久芳 康朗. 小児医療をめぐる問題. 小児救急医療 コンビニ医療? 新生児医療の問題 少子高齢化と小児医療の非採算性 小児科医不足? 疾病構造の変化:求められる社会的役割 量から質へ、心の問題、虐待など. 少子化:合計特殊出生率. 将来推計人口( 2002 年). 合計特殊出生率: 1.39 で長期安定 前回推計( 1997 )では 1.61 1.31 まで低下して反転、 2035 年ごろから 1.39 に 85 年生まれの女性の平均初婚年齢: 27.8 歳 生涯未婚率: 16.8%

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八戸における小児医療の現況と 医療改革の今後

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Presentation Transcript


  1. 八戸における小児医療の現況と医療改革の今後八戸における小児医療の現況と医療改革の今後 くば小児科クリニック 久芳 康朗

  2. 小児医療をめぐる問題 • 小児救急医療 • コンビニ医療? • 新生児医療の問題 • 少子高齢化と小児医療の非採算性 • 小児科医不足? • 疾病構造の変化:求められる社会的役割 • 量から質へ、心の問題、虐待など

  3. 少子化:合計特殊出生率

  4. 将来推計人口(2002年) • 合計特殊出生率:1.39 で長期安定 • 前回推計(1997)では1.61 • 1.31まで低下して反転、2035年ごろから1.39に • 85年生まれの女性の平均初婚年齢:27.8歳 • 生涯未婚率:16.8% • 総人口 • 2006年の 1億2774万人がピーク • 2050年には 1億59万人、2100年には6414万人 • 65歳以上の人口 35.7%(2000年17.4%)

  5. 人口ピラミッド:2000年

  6. 人口ピラミッド:2025年

  7. 人口ピラミッド:2050年

  8. 青森県の乳児死亡率

  9. 青森県の出生率、乳児死亡率 • 合計特殊出生率 • 2000年 青森県 1.47 全国 1.36 • 乳児死亡率(出生千対) • 2000年 青森県 5.0 全国 3.2岩手県 2.3 • 新生児死亡率(出生千対) • 2000年 青森県 3.6 全国 1.8岩手県 1.5

  10. 出生率と乳児死亡率 青森 高知 沖縄 秋田 岩手

  11. 新生児医療の光と陰 • 世界一低い新生児死亡率 • 先進医療の臨床応用 • 治療限界:24週から22週へ • 新生児病床、新生児科医不足 • 多胎妊娠、不妊治療の倫理的側面 • 出生前診断、ヒト胚細胞の実験利用

  12. 八戸市小児科医会

  13. 子ども 未来図(河北新報)

  14. 医師数:地域格差は消えず

  15. 小児科医は減っているのか

  16. 病院から小児科がなくなる

  17. 収入で希望を決める医学生

  18. 小児科医確保に関する提言─より良き小児医療実現のために─ 平成12年 日本小児科学会 • 小児科医の需要についての誤解 • 小児科医の仕事が厳しいと思われていること • 小児科医師の定員増と研修施設の充実 • 小児科特に病院小児科の採算性確保 • 女性小児科医師の労働環境整備

  19. 小児科医の需要についての誤解 • 少子化で小児科医の需要が減少? • 実際にはかかりつけ医として小児科専門医を選ぶ親が増加 • 小児医療の充実を希望する声の高まり • 地域保健・学校保健に寄与する小児科医の役割や社会的影響力への認識不足

  20. 小児科医の仕事が厳しい? • 小児科は総合診療の要素が高い診療科 • 広範囲の疾患領域を少ない人員で対応 • 小児科医不足による構造的な問題 • 特殊性が高いからこそより必要とされ、誇れるキャリアとなる • 成長と発達とを総合的・全人的に見守る科 • 3Kではなく、3Y(夢、喜び、やりがい)

  21. 小児科医師の定員増と研修施設の充実 • 大学や総合病院では小児科医の定員は多くない • 先進諸国と比較して大学教員層が手薄 • こども病院を教育機関と位置づけて大学内に設置することが望ましい • 総合診療部、救急医療部にも小児科医の定員確保が必要

  22. 病院小児科の採算性確保 • 現診療報酬体系下では小児科の収益性は相対的に低く抑えられている • こどもの数が減れば更に経済的に悪化 • 診療報酬制度の根本的な見直しと、地方自治体や公的機関からの小児医療に対する経済的サポート体制が必要

  23. 女性小児科医の労働環境整備 • 女性小児科医師は増加 • およそ1/3が育児や家事のために小児科臨床の現場を離れている • 子育て支援、職場復帰の環境整備 • 休業期間を補てんする意味でも小児科医の増員が必要

  24. インターネット上の医療情報 • K***  2002年01月28日(月) • しどいわ今日、誰かに言いたくてしょうがないことがあったんです。□□の■小児科に行ったんだけど、そこの先生は愛想がない!!赤ちゃんなのに腕をひっぱって起こして、なんとそのまま腕を離して落としたんですよ。(当然ウチの娘は大泣き)しかも、あやすわけでもなく「問題ないですね」だって..あ〜むかつく。以上愚痴を言ってしまいました。 • か○○○  2002年01月31日(木) • >K***さんたまたまだったのかわかりませんが、もちょっと気をつかって欲しいものですね、子供の事だし。

  25. 「良い小児科ないかな」  子どもの健康の話になると、親同士、ついつい「いい小児科ないかなあ」と言い合っています。見立てはまあまあかな、という医院で、さんざん順番を待たされるのは仕方ないとしても、その後の診察の短い事、説明の少ない事、相手は子どもでも、高価な抗生物質を含む驚くほど多種類の薬、何かというと点滴をしたがる傾向、結局は何千円と払って帰ることにになります。医師も他の商売同様、客単価を上げようと懸命なのが見え見えです。   また、つねづね思うのですが、小児科の看護婦さんはなぜあんなに居丈高なのでしょうか。不思議です。名前で呼ばずに、何かというと「お母さん」を連発するのには閉口します。病気の子どもを持つ母親は弱者といわんばかりに、何か上からものを言われているようで気疲れします。他科の看護婦さんと違うように感じます。(大分県、会社員女性、38歳)

  26. 「金もうけ至上じゃない」 6日付「良い小児科ないかな」に一言。私は、小児専門病院の看護婦です。まず、小児科が金もうけのために点滴することはまずないと思います。子どもに点滴するのは成人に比べて非常に時間がかかり、人でもかかります。点滴は1本150円くらいのものがほとんどで、かかった時間に対してはコストはとれません。1人に点滴するくらいなら、3人診察したほうがよっぽどお金になるでしょう。小児科は採算が取れず、なり手が少ないのが現状です。もうけようと思って小児科医になる人はいないと思います。 またうちの病院では「お母さん」でなく、必ず名字で呼んでいます。 みんな子どもが大好きです。わざわざ泣くような痛いことを金もうけのためにやる医者がいるでしょうか? おっしゃるような小児科があったとしたら大変残念ですが、「小児科は…」「小児科の看護婦は…」というように、すべてがそうであるようにいわれるのは心外です。              (東京都、看護婦、○○さん、39歳)

  27. 医療を巡る諸問題 • 医療事故と医療ミス、院内感染 • 医療の無駄、非効率、経験的医療、医療の質 • 病院機能評価、自律的評価 peer review • 3分診療、説明不足、意志疎通不足 • 看護・介護の質、アメニティ • 情報公開(カルテ、レセプト) • 情報化(電子カルテ、ネットワーク) • 先端医療と倫理、高額医療、保険外医療

  28. 日本の医療の特徴(特長) • 国民皆保険 • 医療機関は非営利・民間主体 • 社会性が高く、高い倫理性が要求される • 拡大再生産のための内部留保は必要 • フリーアクセス • 部分的な競争原理の導入 • 現物給付 • 一律の点数表による価格統制 • →統制と競争による低価格政策

  29. 医療費は誰が払うのか • 患者負担 =自助 • 窓口負担:2割〜3割 • 保険 =共助 • 保険加入者 • 事業者(社保) • 国 =公助 • 税金:直接税、間接税

  30. 施政方針演説(2002年2月)   小泉純一郎首相は4日の衆参両院本会議で施政方針演説を行い、医療制度改革について、「患者、医療保険料を負担する加入者、医療機関の3者がそれぞれ痛みを分かち合う『三方一両損』の方針のもとで改革を断行する」と改めて表明した。 懸案の被用者保険の本人3割負担への引き上げ時期については明言せず、「高齢者医療をはじめとする給付と負担の見直しなど、思い切った改革を行う」と述べ、高齢者の完全定率1割負担から先ず実施する考えをにじませた。

  31. 医療費3割負担を巡る政局-1 • 患者負担増がどうして構造改革なのか? • 保険料値上げや介護保険料の見直し時期に一致(2003年4月) • 経済危機と失業の嵐 • 田中外相更迭と支持率低下の余波 • 強行突破すれば橋本改革の二の舞か • 国民の支持はどちらに?

  32. 小泉改革と橋本改革

  33. 医療費3割負担を巡る政局 -2 • 小泉首相の強行突破は根拠のない信念 • 支持率低下と党内基盤の崩壊に対する保身 • 3割負担実施時期を遅らせれば抵抗勢力に屈したととられ、更なる支持率低下、改革の頓挫 • 3割負担を来年4月に強行すれば、国民の負担増、景気悪化、受診抑制など好材料は何一つない • 元々の思いこみが間違っていた(墓穴) • 主な目的は「受診抑制」だったのではないか? • いつ辞めてもいいと思っている(三村氏談)

  34. 被用者保険3割負担は必要か−政管健保の場合− (日医総研)被用者保険3割負担は必要か−政管健保の場合− (日医総研) • 政管健保は、総報酬制の下で保険料率を8.5%(現行一般保険料率と同じ)とすると、薬剤二重負担を廃止しても、少なくとも2,000億円以上の黒字 • 厚労省案の保険料率8.3%、薬剤二重負担維持の場合にも、2003年度は1,017億円の黒字 • 政管健保の費用にはスリム化できる余地がある • 人件費・経費には削減の余地がある • 社保病院の土地・建物などを整備し無償で貸与している • 一般会計から1兆4,792億円が清算されれば、政管健保の現預金は2兆円に上る • 同時期に3割負担を実施すべき根拠はなく、患者に負担を押しつける前に、国も痛みを分かち合うべき

  35. 経済財政諮問会議「骨太の方針」 • 創造的破壊としての聖域なき構造改革 • 不良債権処理と7つの改革プログラム • 非効率部門から効率性と社会性の高い成長部門へ • 努力した人が夢と希望を持てる社会 • 民間が自由に経済活動を行える社会 • 医療、介護、福祉、教育などの分野に競争原理を導入 • 地方ができることは地方に • 分かりやすい政治、透明性、説明責任

  36. 「骨太の方針」セーフティーネットの充実 • 分かりやすく信頼できる社会保障制度 • 持続可能な年金制度 • 国民皆保険とフリーアクセスの下、医療の質を落とさずにコストを下げる • 医療サービス効率化プログラム • 医療費、特に高齢者医療費を経済の動向と乖離しないよう抑える(集団罰則制度)

  37. 2002年度医療制度改革 • 2003年4月〜 • サラリーマン自己負担2割→3割 • 保険料算定「総報酬制」 • 政管健保保険料率 8.2%に引き上げ • 高齢者医療費伸び率抑制は見送り • 2002年4月〜 • 診療報酬引き下げ -2.7% • 高齢者医療費自己負担増額、秋から定額1割 • 抜本的改革も見送り(2002年度中に)

  38. カオはあるのか?

  39. 医療抜本改革とは • 高齢者医療制度の創設→政府が二の足 • 公的負担(税金)が主 • 保険制度の一元化(暫定的に国保社保二元化) • 実態にあった医療費(診療報酬体系) • 定額制と出来高制 • 情報化と情報公開、地域医療連携など • 医療費管理制度? • マネジドケア、EBM、保険者機能強化 • 三本柱(国民皆保険、フリーアクセス、現物給付)の堅持 • 良いところは守り、変えるべきところは変える

  40. 小泉構造改革の本質 • 新自由主義「小さな政府」 • 社会保障の国庫負担縮小→家計に転嫁 • 国民皆保険の有名無実化(保険はずし) • 規制緩和、市場経済至上主義 • 「民でできることは民で」 • 弱肉強食、貧富の差は拡大 • 構造改革=財政再建のこと • バブル崩壊と経済政策の失敗のツケを国民に • 医療改革では医療現場や患者の声を完全に排除 • この国の将来に対する大局的な観点の欠如

  41. 増税なき財政再建? • 課税最低限引き下げ • 消費税増税 10〜15% • 保険料率引き上げ • 介護保険料引き上げ (?) • 年金引き上げ、給付切り下げ • 医療費窓口負担3割に(乳幼児2割) • 高齢者医療費負担増

  42. 日英は低医療費政策だった

  43. 突出した米国の高医療費

  44. 米国では4,000万人が無保険

  45. 日本は低医療費で長寿を実現

  46. 満足度の低い日本の医療

  47. マネジドケア支持派の主張 • 競争原理・市場原理の導入 • コスト削減、質の向上 • 保険者機能の強化 • 医師性悪説 • EBM 活用 • Evidence Based Medicine • 医療費の無駄遣いは減る

  48. 市場原理の下での医療の問題点 • 弱者の排除 • 有病者の保険加入が困難、無保険者の増加 • 負担の逆進性 • 市場原理は Winner takes all(勝者が全てを得る)という原理 • バンパイア効果 • 質を犠牲にしてもコストを下げる経営努力

  49. 市場原理の下での医療の問題点 • 医療費が下がるという保証がない • 売り手市場では逆に価格が上がる • 事務的経費の増加 • アクセスや質が損なわれる危険がある

  50. 医療の Global Standard • 何でアメリカの医療の最悪の部分を日本に取り入れようとするのか? • 医療のグローバルスタンダードは市場原理でもないしマネジドケアでもない • Transparency(透明性)とAccountability(説明責任)が医療のグローバル・スタンダード

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