1 / 37

日本の I CP制度

日本の I CP制度. 五嶋 俊一 経済産業省 貿易経済協力局 安全保障貿易管理課. 目 次 ICP 導入の背景及び効果 I CPの基本要素と I CP社内整備の効果 ICP 届出と立入検査 ICP の導入促進 5  Best Practice Guidelines on ICP. 1 ICP 導入の背景及び効果. I CP(輸出管理内部規程). 輸出や技術提供に関する一連の手続を規定するとともに、 外為法などの安全保障貿易管理関係法令を遵守し、違反を 未然に防ぐための内部規程。

elmer
Download Presentation

日本の I CP制度

An Image/Link below is provided (as is) to download presentation Download Policy: Content on the Website is provided to you AS IS for your information and personal use and may not be sold / licensed / shared on other websites without getting consent from its author. Content is provided to you AS IS for your information and personal use only. Download presentation by click this link. While downloading, if for some reason you are not able to download a presentation, the publisher may have deleted the file from their server. During download, if you can't get a presentation, the file might be deleted by the publisher.

E N D

Presentation Transcript


  1. 日本のICP制度 五嶋 俊一 経済産業省 貿易経済協力局 安全保障貿易管理課

  2. 目 次 • ICP導入の背景及び効果 • ICPの基本要素とICP社内整備の効果 • ICP届出と立入検査 • ICPの導入促進 • 5  Best Practice Guidelineson ICP

  3. 1 ICP導入の背景及び効果

  4. ICP(輸出管理内部規程) • 輸出や技術提供に関する一連の手続を規定するとともに、外為法などの安全保障貿易管理関係法令を遵守し、違反を未然に防ぐための内部規程。 • 輸出者等が自ら定める組織内部の規程で、あくまで自主管理を行うための任意のもの。

  5. ICP導入の背景 • 政府がより注意を要する案件に集中することで効果的な輸出管理につながる。 • 産業界が自主管理を行うことで違法輸出のリスクを減らす。 Internal Compliance Program (ICP) 導入の促進 • 1987年より企業へICPを導入を奨励。 • 海外子会社への導入も奨励。

  6. ICP導入の効果 輸出者 METI 内部手続きと責任関係を明確にすることで、安全で信頼性の高いビジネスができる。 過失による違法輸出のリスクを軽減することができる。 効果的なチェックによりミスの危険性を最小限にできる。 優良企業であることを自ら社会に示すことができる。 人材をより機微性の高い案件に重点配分できる。 包括許可を受けることができる。 ICP は、輸出者とMETIの双方に有効な制度

  7. 最近の違反原因分析 (2007年~2011年) 6.故意・重過失 5.該非判定時における法令・  通達の解釈(例外等)の誤り 悪意のある故意の違反事例は少数。違反のほとんどが企業内のうっかりミスによるもの。 4.出荷確認等の誤り 3.許可条件違反 1.該非判定の未実施 2.該非判定時における  該当項番の適用の誤り (がいひ はんてい) 注) 該非判定 : 輸出しようとする物又は提供しようとする技術が法令で規制されているものであるか否かを判定すること。 7

  8. 違反事例<許可不要と誤解> 違反防止のポイント 事例:民生用途 このようなことにならないために ●民生品であっても、輸出許可が必要か否かを確認してください。(該非確認) ●該当品の場合は、経済産業   大臣の輸出許可が必要です。 民生品だから輸出許可不要のはず 許可を取らずに輸出 後日・・・ ●該非判定(該非確認)のためには・・・ 購入先から該非判定書等 を入手 自社で貨物等の性能を確認  該非判定書を確認したら、 輸出許可が必要な貨物だった! 購入品であっても、必ず自社で判定結果を再確認しましょう。違反の場合は基本的に輸出者が責任を負うことになります。 8

  9. 違反事例<法令の誤判断 > 事例:古い判定結果で判断 違反防止のポイント このようなことにならないために 昔の判定だけど、今でも非該当だろう。 判定書 ・・・ 非該当 判定日2000年1月 ●リスト規制に関する最新の情報を入手しましょう。 ●該非判定をする際は、最新の規制内容に基づいて行うことが必要です。 ●規制内容が変更した時には該非判定結果の見直しを行いましょう。 最新の規制内容を 確認することなく 無許可で輸出 規制内容の改訂を見落としていた! 後日・・・ ●最新情報の入手には・・・ 経済産業省の安全保障貿易管理HP等を確認。 http://www.meti.go.jp/policy/anpo/index.html 国際的な輸出管理とりきめに合わせ、リスト規制の内容は改訂されることがあります。 9

  10. 2 ICPの基本要素とICP社内整備の効果

  11. 体制 (1)輸出管理体制 (4)監査 (5)教育/研修 (6)資料管理 (7)子会社等の指導 (8)報告及び再発防止 (2)該非判定・取引審査 (3)出荷管理 維持管理 手続 ICPの基本的な8要素

  12. 輸出管理内部規程(ICP)整備の効果 違法輸出の要因の回避 ICPの基本的事項 A 体制 ①輸出管理体制、 (業務分担、委任範囲  の明確化) 輸出管理上のリスク ⅰ)責任体制の整備・明確化 プログラムの判定の 見落とし 法令の 解釈の 誤り 出荷管理 の誤り 【実際の輸出手続】 輸 出 B 手続 ②該非判定・取引審査 ③出荷管理 a)貨物等の審査  (該非判定) b)顧客・用途の   審査(取引審査) c)出荷管理 許可条件等 の未遵守 顧客・用途に関する   不適切な判断 参照すべき  規制リストの 誤り C 維持管理  ④監査  ⑤教育/研修  ⑥資料管理  ⑦子会社等の指導  ⑧報告及び再発防止 ⅱ)手続を内部に周知・徹底 ⅲ)違反防止及び早期発見 再発防止 輸出管理内部規程(ICP)は、輸出者等内部の輸出・技術提供手続を、体制、手続及び維持管理の3方向からサポートし、輸出管理において発生が想定される様々なリスクを回避するために有効なツールです。 12

  13. (1)輸出管理体制 • 輸出管理業務を担う • 最高責任者(Chief Export Control Officer(CECO)) • 輸出管理統括部門(Administrative Department for Export Control) • を定め、それぞれの権限及び責任を明確にする。 モデル ICP • Chapter 3: Organization • Article 5 (Chief Export Control Officer) • In order to carry out the export security control related business fairly and smoothly, and in accordance with the basic policies, a representative director or other individual of corresponding status shall be assigned as Chief Export Control Officer (hereinafter referred • to as the "CECO") for Security Export Control. • Article 6 (Administrative Department for Export Control) • An Administrative Department for Export Control (hereinafter referred to as the • “Administrative Department”) shall be established, where the CECO or the person appointed by the CECO shall take control.…

  14. (2)該非判定・取引審査 引き合いがあってから、その貨物や技術がリスト該当品か否か、また、どのような相手か(引合い先、需要者等の確認)、どのような用途に使うのか(具体的な用途の確認)等の審査を行う。 この判定や審査の手続きを定め、その手続きに従って、当該取引を進めてよいか否かを判断する。 •  製品を自ら製造せず購入品を輸出する場合であっても、組織内で該非判定を適切に行う。 •  該非判断や取引審査の最終責任者・担当者を定め、責任範囲を明確にする。 •  組織内での社内での手続き方法(マニュアル)や確認のための書式(帳票類)を定める。 •  該非判定や取引審査の結果は、該非判定書や取引審査票などの記録を残す。

  15.  ①該非判定者の責任範囲を明確にし、ダブルチェック体制とする。 ①該非判定者の責任範囲を明確にし、ダブルチェック体制とする。 • 該非判定を行う部門 → 設計担当者等 • 判定内容を審査し、最終決定を行う部門→ 法的な知識を持ち、かつ技術的な評価・分析ができる者等  ②取引審査は、多段階チェックで取引の可否を判断する。 • リスト規制貨物や疑義がある取引等の場合には、最高責任者や最終判断権者(取締役等)の判断を仰ぐ。 • 国内取引であっても、輸出等をされることが明らかな場合には、直接輸出と同様の取引審査を行う。

  16. モデル ICP Chapter 4: Procedures Article 8 (Classification) 1. In case of exporting Items it shall be determined whether the Items come under the "List control items" or not 2. The Administrative Department shall appoint both the department to classify Items and … Article 9 (End-Use Verification) When there is an inquiry to the sales department concerning exports, verification shall be made as to whether the end use of export and provision falls under the following. … Article 10 (End-User Verification) … Article 11 (Transaction screening) 1. When the inquiry concerning export and provision falls under the following, the Sales Department shall fill out the "Screening sheet" and apply for an examination of transaction… (1) When the said Items come under the Attachment List No.1 item 1 through 15 … (2) When the inquiry corresponds to either (1) or (2) concerning the verification of enduse given in Article 9. (3) When the inquiry corresponds to either (1) or (2) concerning the verification of enduser given in Article 10. (4) When the METI informs that Licenseapplication is required. (5) When it is not clear or it is doubtful whether the inquiry falls under (1) through (3)of this Article. … 5. The Sales Department shall not proceed in the said transaction without the approval of [Enter the name of the decision maker of transaction]

  17. (3)出荷管理 貨物の出荷前に、「貨物の同一性」、「社内手続き」、「輸出許可証」等、所要の手続きが済んでいるかどうかを確認すること。 該非判定書 取引審査書  と貨物 社内の手続 輸出する貨物 該非判定 取引審査 輸出許可証 輸出許可証  と貨物 輸出

  18. 出荷担当部門(者)は、以下の点に留意して出荷手続きを行う。出荷担当部門(者)は、以下の点に留意して出荷手続きを行う。 また、輸出管理部門(者)は、出荷部門から常に報告を受ける体制とし、万一、通関時の事故が発生した場合には、適切な対応が速やかに実施できるようにしておく。 • 出荷時には、出荷チェックリスト等による確認を行う。 • 出荷時のチェック結果は、輸出管理部門(者)に報告する。 • 通関時に事故があった場合には、速やかに輸出管理部門(者)に報告し、適切な対応をする。 ※技術の提供においても、上記に準じた対応を! モデル ICP • Chapter 5: Shipment control • Article 13 (Shipment control of goods) • 1. The [Enter the name of the department in charge of the shipment] shall confirm that the Classification given in Article 8 and the procedures of the transaction screeningas given in Article 11 are performed, … • Article 14 (Provision of technologies control) • The [Enter the name of the department in charge of providing technologies] shallconfirm that the procedures of the classification according to Article 8…

  19. (4)監査 輸出管理統括部門等は、輸出管理業務についての監査の体制及び実施に係る手続を定め、監査を定期的に実施する。 また、改善が必要な場合は、被監査部門から対応策を報告させ、確認する。 • 組織内で適切な輸出管理が継続して行われるようにするためには、輸出管理の監査手続を定めて、定期的に監査を実施するよう努めることが必要。 • 監査は外為法関係法令の適用の妥当性の確認も含んでいることが必要。 • 監査はすべての輸出関係部門に対し、実施することが重要。 モデル ICP Article 15 (Audit) The Administrative Department will execute a periodic audit to confirm that the security export control within the Company is implemented appropriately based on this regulation.

  20. (5)教育/研修 輸出管理業務に従事者等に対し、最新の法及び法に基づく命令の周知その他関係法令の規定を遵守するために必要な指導を行う。 また、最高責任者や輸出管理の担当者に対して、必要な知識や技能を習得させるための研修を行うよう努める。 モデル ICP Chapter 7: Training and education Article 16 (Training and education) The Administrative Department and the head of export management in the business division will carry out systematic training and education in order to educate the officers and employees the significance of the compliance of the Foreign Exchange Law and related measures, as well as this regulation and of its correct implementation.

  21. (6)資料管理 特定重要貨物等の輸出等の文書、図画、電子データなどを適切な期間保存する。 輸出関連書類は、原則として7年間保存することが必要。 モデル ICP Chapter 8: Document Control Article 17 (Document control or the preservation of the recording medium) Documents or recording medium concerning export and provision of controlled Items shall be stored for at least 7 years from the date on which the goods have been exported or from when the technologies have been provided.

  22. (7)子会社等の指導 日本や海外にある子会社に対しては、実情に即した指導を行う。 海外にある子会社については、所在する国の法令、親会社の方針に基づいて、輸出管理を指導する。 モデル ICP Chapter 9: Guidance to subsidiaries and affiliates Article 18 (Guidance to subsidiaries and affiliates) The Administrative Department for Export Control and the head of export management in the business division will give instructions conforming to the actual situation to the subsidiaries and affiliates that handle export and provision of controlled Items.

  23. (8)報告及び罰則 関係法令に違反したとき、又は違反したおそれがあるときは、速やかに国に報告し、その再発防止のために必要な措置を講ずること。また必要な罰則も設ける。 • 法令違反又は法令違反があったおそれがある場合は、 • 組織内の輸出管理の最高責任者(代表取締役社長、学長、理事長など)に報告 • 経済産業省に報告 •  を速やかにできるよう、内部手続を明確にすることが必要。 • 経済産業省への報告後、法令違反などの原因を調査した上で、適切な再発防止策を策定し、確実に実施することが必要。

  24. モデル ICP • Chapter 10: Reports • Article 19 (Reports) • When the officers or employees are aware of the fact of any violation or any chance of violation of the Foreign Exchange law and relatives or this CP, the officers or employees must make a prompt report to the Administrative Department to that effect. • 2. The Administrative Department shall investigate the contents of the report submitted • according to the above 1. of this Article, and shall report to the CECO of the Security Export Control when any violation should be confirmed. CECO shall give instructions … • Chapter 11: Penalties • Article 20 (Penalties) • A person as well as the interested party who has intentionally or by gross negligence violated this regulation shall be subject to a penalty according to the resolution made by the board of directors and the office regulations….

  25. 3 ICP届出と立入検査

  26. 輸出者とMETIとの関係 輸出者 METI ICPの策定相談・届出 ICP 自主管理 セミナー参加、チェックリスト提出 包括許可 (Bulk License) 輸出 立入検査 監査

  27. ICPの届出 輸出者は以下の資料を提出する。 • ICP規定 • 総括表(ICPの概要) • 輸出者等概要 • 自己管理チェックリスト(CL) http://www.meti.go.jp/policy/anpo/compliance_programs.html#cp

  28. 自己管理チェックリスト(CL)の概要 • 輸出管理体制 • 輸出管理の最高責任者は、組織を代表する者か。 • 輸出管理に関する業務分担及び責任範囲が明確か。 • 該非判定・取引審査 • 取引審査の最終判断権者は取締役等か。 • 取引審査の最終判断権者が疑義ある取引を防止する体制であるか。 • 複数段階でチェックしているか。 • 出荷管理 • 出荷管理のための手続(管理部門及び管理方法等)を明確に定めているか。 • 監査 • 監査対象部署や対象項目は明確か。 • 定期的に監査を実施しているか。 • 教育(指導及び研修を含む。)の体制 • 資料管理 • 子会社及び関連会社の指導 • 報告及び再発防止

  29. 自己管理チェックリスト(CL) 評価項目 ICP上の取扱い 実際の取組

  30. 立入検査 • 適切な輸出管理の実行を確保するため、「法令遵守立入検査」を実施。 • 「法令遵守立入検査」は、違反の有無に関わらず包括許可保有者などに対して適宜実施。 • 「法令遵守立入検査」は、「輸出者等概要・自己管理チェックリスト」の項目に従って、内部規程の整備状況及び実際の取り組み状況を検査する。

  31. 4 ICPの導入促進

  32. CISTEC • CISTEC ( Center for Information on Security Trade Control)  は、1989年に設立された日本で唯一の輸出管理専門の非営利非政府組織。賛助会員数は約390社(日本の主要輸出企業が会員)。安全保障貿易管理に関し、「産・官・学」の連携チャンネルとして機能。 CISTEC Linkage Channel Industry Government Academia • CISTECは、海外拠点のための安全保障貿易管理ガイダンスや、該非判定パレメーターシートなど、様々な輸出管理ツールを提供。

  33. CISTECのCP策定支援 • CISTECはホームページにモデルICPを掲載。 • モデルICPは、企業の管理形態や業種(製造業or商社)によって、異なる6タイプがある。 • 企業は、自社に適したモデルICPを選択し、自社用にカスタマイズしてICPを策定することが可能。

  34. METIのICPについての情報提供 • 輸出者向けの各種説明会を実施 • ホームページで各種情報を提供 ICP 各種説明会 http://www.meti.go.jp/policy/anpo/index.html 34

  35. 5  Best Practice Guidelineson ICP

  36. Best Practices Guidelines on ICP (adopted at the 2011 WA Plenary Meeting) Public statement of the 2011 WA plenary “The Plenary adopted Best Practices Guidelines on Internal Compliance Programmes for Dual-Use Goods and Technologies,---” • “Initial Elements” of the WA (Basic document) • 7. In fulfilling the purposes of this Arrangement as defined in Section I, Participating States have, inter alia, agreed to the following guidelines, elements and procedures as a basis for decision making through the application of their own national legislation and policies: • ----- • Best Practice Guidelines on Internal Compliance Programmes for Dual-Use Goods and Technologies” – adopted December 2011; • -----

  37. ありがとうございました! 経済産業省 貿易経済協力局 安全保障貿易管理課

More Related