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  シンポジウム「電磁界生体影響問題の最近の動向」 H1-4 磁気の医療応用研究の動向

  シンポジウム「電磁界生体影響問題の最近の動向」 H1-4 磁気の医療応用研究の動向. 山田外史 ( 金沢大学 ), 中園 聡 ( 電力中研 ), 岩坂正和 ( 千葉大学 ) 伊良皆啓治 ( 九州大学 ), 本田 崇 ( 九州工大 ) 電気学会・磁気応用による医療へのシーズ技術調査専門委員会. 発表の目次. 1.はしがき 本委員会の目的 2.委員会の調査研究 調査分野と内容概略 3.調査研究 3.1 磁界の生体影響評価分野  3.2 磁気刺激・作用分野 3.3 磁気センシング分野 3.4 磁気アクチュエータ分野 3.5 磁気エネルギー分野

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  シンポジウム「電磁界生体影響問題の最近の動向」 H1-4 磁気の医療応用研究の動向

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  1.   シンポジウム「電磁界生体影響問題の最近の動向」H1-4磁気の医療応用研究の動向  シンポジウム「電磁界生体影響問題の最近の動向」H1-4磁気の医療応用研究の動向 山田外史(金沢大学),中園 聡(電力中研),岩坂正和(千葉大学) 伊良皆啓治(九州大学),本田 崇(九州工大) 電気学会・磁気応用による医療へのシーズ技術調査専門委員会

  2. 発表の目次 1.はしがき 本委員会の目的 2.委員会の調査研究 調査分野と内容概略 3.調査研究 3.1 磁界の生体影響評価分野  3.2 磁気刺激・作用分野 3.3 磁気センシング分野 3.4 磁気アクチュエータ分野 3.5 磁気エネルギー分野 4.まとめ 

  3. 情 勢 磁気と生体科学 ガイドラインの整備 磁気技術の進展 活 動 磁気利用による医療へのシーズ技術 成 果 医療分野への技術提供 磁気応用による医療へのシーズ技術調査専門委員会 目 的  磁性材料,永久磁石,磁気センサの進展,磁気生体作用の解明などによる新規な医療へのシーズ技術を調査し,新しい医療技術として提供

  4. 磁気機能の分類と調査分野 • 磁気の機能を 4種類に分類 医療応用技術を調査 •  ① 刺激作用,    ② センシング, •  ③ アクチュエータ, ④ エネルギー  • 磁気の医療機器での評価・ガイドライン •     医療機器での磁気利用の指針 • (2) 生体の磁気刺激と医療技術 •     磁気の刺激作用 • (3) 生体計測における磁気応用技術 •     磁気のセンシング機能 • (4) 磁気アクチュエータ技術の生体応用 •     磁気の電磁作用 • (5) 生体内へのエネルギー・信号伝達 •     低侵襲な磁気エネルギー伝達

  5. 調査分野の分類 (1) 磁気の医療機器での評価・ガイドライン     医療機器での磁気利用の指針 (2) 生体の磁気刺激と医療技術     磁気の刺激作用 (3) 生体計測における磁気応用技術     磁気のセンシング機能 (4) 磁気アクチュエータ技術の生体応用     磁気の電磁作用 (5) 生体内へのエネルギー・信号伝達     低侵襲な磁気エネルギー伝達

  6. 医療電気機器 磁気の医療機器での評価・ガイドライン • ガイドラインの必要性 • 医療施設においては多数の電子機器  強力な電磁界を発生する装置  電磁界の影響を受けやすい装置 • 医用電気機器が誤作動,健康に悪影響の可能性防止     悪影響を防止するための指針(ガイドライン) • 医用電気機器をEMC規格に適合    電磁妨害波の放射を制限したエミッション規格    外来ノイズからの耐性を規定したイミュニティ規格 医用電気機器をEMC規格に適合 医用電子機器 エミッション規格 EMI 電磁界 イミュニティ規格 EMS

  7. 磁気の医療機器での評価・ガイドライン • ガイドラインの現状 • 国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)のガイドライン  注意喚起 !! 医療機器の誤動作による間接的な影響は防護の対象とされていない。 • 医療機器に対する国際ガイドラインとして、IEC 60601-1-2がある。                   (最新版はIEC 60601-1-2 Ed.3(2007) ) • 日本の規格は、JIS T 0601-1-2(2002), IEC 60601-1-2(1993)に準拠 • 本JIS規格は,IEC規格の第一版に基づいており、低周波の磁界に関するエミッション,イミュニティに関する要求事項はない 。 • IEC 60601-1-2 Ed.3(2007)では、電源周波数磁界に対して、 3 A/mのイミュニティ試験レベルで、 「部品故障」,「プログラム可能なパラメータの変化」 、 「工場出荷時の既定値へのリセット」、「動作モードの変化」 、 「誤警報」 、 「あらゆる意図した動作の停止または中断」 を起こさないことを要求。

  8. 磁気の医療機器での評価・ガイドライン • ICNIRPガイドラインにおける注意喚起(1) • 静磁界に関する新ガイドライン • 一般公衆に対する参考レベルは400 mT(身体の任意の部分の曝露) 医用機器への影響は考慮されていない。 • 間接的な有害影響の可能性と防護レベルについて言及。 • 静磁界の影響が観察されている医用機器 心臓ペースメーカ、特に磁気スイッチ付きのもの、心臓除細動器、 ホルモン用注入ポンプ、神経筋刺激機器(膀胱括約筋用) 神経刺激機器、電子工学的操作の人工器官(四肢用,内耳用など)  などの埋め込み型の医用機器 • これまでの研究から 0.5 mT以下の静磁界がこれらの機器に、健康ハザードを起こすに十分な力やトルクを及ぼすという証拠はない。

  9. 磁気の医療機器での評価・ガイドライン • ICNIRPガイドラインにおける注意喚起(2) • 低周波電磁界の新ガイドライン • 基本制限の指標や参考レベルに変更があったものの、従来と同様に参考レベルの決定には医療機器を介した間接的な影響については考慮していない。 • 医療機器、特にペースメーカなどの埋込み式医療機器に対してはICNIRPガイドラインで勧告している参考レベルを下回るレベルでも影響が起きる可能性がある、との認識はされている。 • 「本ガイドラインが満たされても,金属性人工器官、心臓ペースメーカおよび埋め込み型助細動器、人工内耳などの医用機器との電磁干渉、あるいはそれらの機器への影響が必ずしも排除されるわけではない。」としている。 • 医療機器のEMC規格に関しては、 IEC60601-1-2および関連規格にて対応。

  10. 磁気の医療機器での評価・ガイドライン • IEC60601-1-2国際ガイドラインの動向 • 現在,IEC60601-1-2は第4版への改定作業が進んでいる。 • 医用機器を使用する環境を4種類のカテゴリー(大病院,医院・クリニック,家庭,輸送機関)に分類し、それぞれの使用環境での最も高い電磁環境レベルを試験レベルに設定 • 医療従事者のいない環境(家庭・輸送機関など)での電磁障害から防護されるようになると期待できる。

  11. 調査分野の分類 (1) 磁気の医療機器での評価・ガイドライン     医療機器での磁気利用の指針 (2) 生体の磁気刺激と医療技術     磁気の刺激作用 (3) 生体計測における磁気応用技術     磁気のセンシング機能 (4) 磁気アクチュエータ技術の生体応用     磁気の電磁作用 (5) 生体内へのエネルギー・信号伝達     低侵襲な磁気エネルギー伝達

  12. 磁気刺激と医療技術 • 磁気閃光現象 • 科学的な電磁界生体影響  ー 正弦波 >20 Hz, 10 mT • IEEEガイドラインの策定       「誘導電流」 から 「磁場時間勾配(dB/dt)」 • 生体磁気刺激法 • 8字コイルによるベクトル的な磁気刺激(電流刺激) • 経頭蓋磁気刺激法 - 脳科学などの医学応用 • 磁気刺激作用の創成技術 • 動物の磁気感覚     生体内マグネタイト、ラジカル対、時間タンパク との作用解明 • 磁界配向作用 - 生体物質生成プロセス • ナノ磁性粒子の磁界作用 - ドラックデリバリー、細胞操作 など

  13. 生物由来の薄膜多層反射干渉光における磁気消光効果生物由来の薄膜多層反射干渉光における磁気消光効果 キンギョ(和金) 鱗(ウロコ) 色素胞 (紅色素胞)

  14. ~0T 3T 1T 4T 2T 5T 磁気消光効果 (2) 鱗(ウロコ) 磁界増加 Bar, 20 mm

  15. 水溶液の凍結プロセスに対するパルス磁場効果水溶液の凍結プロセスに対するパルス磁場効果 生体由来組織(食品など)の凍結保存技術の需要急増 パルス磁場による誘導電場刺激 生体組織の凍結プロセスにおける さまざまな物性変化を検証 均一で亀裂のない氷結晶 →  細胞を傷つけない

  16. 磁場あり(7mT, 10Hz) 磁場なし 凍結プロセスに対するパルス磁場効果の評価 効果1) 凝固点~再凍結の間の時間 が延長された。この間,いったんは 凝固した氷結晶の融解がみられた。 再凍結点 吸 光 度 凝固点 9℃ 効果2) 凍結開始(9℃)~凝固点 の間の時間が延長。 500~1000nm 効果3) 磁場ありのサンプルの方が, 再凍結後の氷の吸光度(濁度)変動 が少ない。安定した氷が形成された。 吸 光 度 9℃ 氷結晶のフロント同士の 衝突による亀裂

  17. 調査分野の分類 (1) 磁気の医療機器での評価・ガイドライン     医療機器での磁気利用の指針 (2) 生体の磁気刺激と医療技術     磁気の刺激作用 (3) 生体計測における磁気応用技術     磁気のセンシング機能 (4) 磁気アクチュエータ技術の生体応用     磁気の電磁作用 (5) 生体内へのエネルギー・信号伝達     低侵襲な磁気エネルギー伝達

  18. 磁気センシング分野 SQUID磁束計 脳磁計   ハードウェア的にはここ10年ほとんど進歩なし Neuromag社製 306ch SQUIDシステムがほぼ標準 電流源推定法など解析法が進歩 測定対象を特化したシステムの開発 心磁図、胎児の脳・心磁図、モバイル心磁計 乳児脳磁図、脊髄誘発磁場、小動物用 等

  19. 測定対象を特化したSQUID磁束計例 胎児用SQUID(上) 胎児聴覚誘発脳磁図(下) CTF Systems inc. 乳児用SQUID(上) 乳児体性感覚誘発脳磁図(下) http://www.tristantech.com/pdf/babySQUID_v1.1.pdf TRISTANTECHNOLOGIES 脊髄磁場計測装置(上) 脊髄周辺電流分布(下) 資料提供 金沢工業大 http://www.kitnet.jp/news/index.cgi/id/00445/

  20. モバイル型心磁計 ○高温超伝導 SQUID ・非微分型ピックアップコイルを持つDC-SQUID ・有効磁場感度面積 : 0.5 mm2 ・感度 : 3.8 nT/F0 ・最大変調電圧 (Vpp) : 7.0 mV 35 mm ○クライオスタット ・市販の魔法瓶を使用 ・液体窒素容量 : 0.5 L <High-Tc SQUID> <Cryostat> 資料提供 岩手大学 小林先生

  21. インダクション磁気センサ 9chインダクショングラジオメータ • インダクション磁気センサの特徴 • 極めて広帯域で線形応答可能な周波数特性 • フラックスゲートセンサに比べ高感度 • 液体冷媒を必ずしも必要としない • 検出コイルを常温で使用したい用途 • 検出対象をコイル内に通過させたい用途

  22. マイクロテスラMRI マイクロテスラMRIのコイル構成 MRI イメージング例 左:マイクロテスラMRI 右:1.5TMRI V.Zotev, J. Magn Reson. 2008 Sep;194(1):115-20 超低磁場MRI MRIの磁場をマイクロテスラオーダの超低磁場化 SQUID磁束計でNMR信号を検出 MRIで脳機能情報を画像化できる可能性

  23. 調査分野の分類 (1) 磁気の医療機器での評価・ガイドライン     医療機器での磁気利用の指針 (2) 生体の磁気刺激と医療技術     磁気の刺激作用 (3) 生体計測における磁気応用技術     磁気のセンシング機能 (4) 磁気アクチュエータ技術の生体応用     磁気の電磁作用 (5) 生体内へのエネルギー・信号伝達     低侵襲な磁気エネルギー伝達

  24. 磁気アクチュエータ技術の特徴 • 非接触,ワイヤレスで動力を伝達 患者のQOLの向上,診断・治療の低侵襲化 • 電磁力(トルク) 磁界勾配,回転磁界,進行波磁界 の利用 • 電磁力機能の用途 (1) 回転力 - ポンプ         人工心臓用ポンプ,回転推進 など (2) リニア駆動力 - 輸送・推進      カテーテル誘導,人工食道 など (3) 開閉力 - バルブ      脳髄液排出バルブ,人工肛門括約筋 など

  25. 磁気アクチュエータを利用した医療機器の開発動向磁気アクチュエータを利用した医療機器の開発動向

  26. 体内埋込型補助人工心臓 テルモ 社会・環境報告書 2008より引用 磁気浮上式遠心ポンプ(テルモ社のDuraHeart) 2010年12月に日本での製造販売が承認

  27. 磁気ナビゲーションシステム カテーテルアブレーション*1による不整脈治療への応用 X線透過装置 http://www.stereotaxis.com/より引用 NdFeB磁石 可動永久磁石 Stereotaxis社の磁気ナビゲーションシステム アブレーション用カテーテル *1不整脈の原因となる心筋の部位を高周波により加熱(50-60℃で30-60秒)し、ピンポイントに凝固壊死させる

  28. 胃用視鏡の誘導 オリンパスメディカルシステムズニュースリリース http://www.siemens.com/ より引用 オリンパスとシーメンスの共同開発で臨床試験(2010年10月発表)

  29. 自走機能を有する医療デバイス 生体組織内を移動する磁気マイクロマシン (東北大学) 自走機能を有する小腸用カプセル内視鏡 (東北大学とオリンパスの共同研究) ハイパーサーミア、DDS等への応用

  30. 調査分野の分類 (1) 磁気の医療機器での評価・ガイドライン     医療機器での磁気利用の指針 (2) 生体の磁気刺激と医療技術     磁気の刺激作用 (3) 生体計測における磁気応用技術     磁気のセンシング機能 (4) 磁気アクチュエータ技術の生体応用     磁気の電磁作用 (5) 生体内へのエネルギー・信号伝達     低侵襲な磁気エネルギー伝達

  31. 3.5 生体内へのエネルギー・信号伝達 ■医療技術とエネルギーとの係りに磁気を利用する利点    磁気の非侵襲もしくは低侵襲  非接触(ワイヤレス) ■エネルギーを体内に伝送(TETS) (1) 医用機器     体内埋め込み機器の電力      電気刺激用電力(FES)       体内の計測機器の電力 (2) ハイパーサーミア      熱源の供給 ■非接触エネルギー伝送の問題     経皮を磁界が曝露       機器の熱的な損失(SAR) 体内 皮膚 体外 レシーバー 装置 トランスミッター 装置 ポインチング エネルギー P 信号伝送 経皮的電力伝送

  32. 内埋め込み医療機器への電力 (1) 小電力機器 (WからmW程度)    心臓ペースメーカ,電気刺激(FES)などの  例 2次電池(75 mAh)の充電     励磁周波数f=10 kHz, 受電電力 W=0.4W,     効率約 h=85-90%,磁束密度 B=1mT以下 (2) 大電力機器 (mW - 数100W程度) 補助人工心臓や自走式の磁気マイクロマシン 例 補助人工心臓の充電・駆動     励磁周波数f=50-200 kHz, 受電電力 W=20- 50 W, 東北大学医工学研究科提供

  33. 完全埋込型波動型補助人工心臓の駆動 東北大学医工学研究科提供

  34. 誘導加温法によるがん温熱療法

  35. [W/cc] デキストランマグネタイトの発熱特性 熱容量 km: 係数(実験値) (=2.410-3 W/Hz/(mgFe/cc)/T2/ml)km : 実験から得られた係数f : 印加磁界の周波数 (既知)f= 140 kHzB : 磁束密度 B= 20-25 mTDw : 重量濃度 発熱要因:ネール緩和、ブラウン緩和による発熱 発熱量は,磁束密度B,磁性微粒(磁性流体)の濃度D の計測が重要

  36. 誘導加温法による動物実験 加温装置 1730mm 約5分間で45℃に! 皮膚下は渦電流の影響なし! 830mm 730mm 電流:440A,共振周波数:140kHz, 消費電力:3.5kW ,重量:150kg 励磁用パンケーキコイル うさぎ体内の誘導加温による温度上昇                       (提供金沢大学) うさぎを用いた加温実験

  37. まとめ • 磁気応用分野での新展開による医療へのシーズ技術を調査 • 磁気の機能を 4種類に分類  刺激作用 センシング,アクチュエータ エネルギー • 医療機器での磁気の評価・ガイドライン 医療へ適用できる要素技術としての 安全で機能的なシーズ技術

  38. E サンプル パルス磁場効果のメカニズム 第一候補: 誘導電場 E (渦(うず)電流 あるいは誘導電流) Pulsed MF (7mT, 10Hz) Ambient fields (Without pulsed MF) B B E - 氷結晶に対する刺激 電場の振動に追従し 氷晶も動く。 - パルス磁場による誘導電場が氷結晶に刺激を与えた結果、 せん熱による氷結晶融解(せん熱融解)が、より長い時間、 サンプル内部で均一に進行した、と考えられる。

  39. 7 mT ~10mT 0 0.1 sec Max. 10mTの場合: dB/dt=50T/s 20 μsec 凍結プロセスに対するパルス磁場効果の実験 室温⇔マイナス45℃で制御 冷凍庫内部で分光・顕微観察するシステム 研究用冷凍庫 冷凍庫内部 磁界 細胞培養系 水溶液 パルス磁場発生 コイル CCDファイバー・ スコープ(光源付)

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