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天王寺動物園 ~これまでの検討状況~

第 14 回大阪府市統合本部会議資料. 資料3- 10( 2 ). 天王寺動物園 ~これまでの検討状況~. 2012 年 6 月 19 日 文化施設TF(A項目・動物園WG)報告資料. 目次. 1.天王寺動物園の現状分析と課題 ・天王寺動物園の概要      1 ・入園者数      4 ・収支      6 ・職員     10 ・飼育・展示     14 ・サービス     16 ・課題と取組のまとめ 19 2.課題への対応 ・収支の改善     20 ・職員数の検討 21 ・管理維持費の検討     23 ・入園者数増加の検討     24

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天王寺動物園 ~これまでの検討状況~

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  1. 第14回大阪府市統合本部会議資料 資料3-10(2) 天王寺動物園~これまでの検討状況~ 2012年6月19日 文化施設TF(A項目・動物園WG)報告資料

  2. 目次 1.天王寺動物園の現状分析と課題 ・天王寺動物園の概要     1 ・入園者数     4 ・収支     6 ・職員    10 ・飼育・展示    14 ・サービス    16 ・課題と取組のまとめ19 2.課題への対応 ・収支の改善    20 ・職員数の検討21 ・管理維持費の検討    23 ・入園者数増加の検討    24 ・入園料収入の検討    27 ・寄付広告等収入の検討29     ・経営形態の検討        30 3.まとめ    32 4.参考資料(公園関係)33

  3. 【1】 天王寺動物園の概要  動物園の使命、天王寺動物園の法的位置づけを踏まえ、下記の運営方針を定めている。 動物園の使命 ・「教育・レクリエーション・自然保護・研究」の4つの社会的機能(社団法人 日本動物園水族館協会) ・環境保全センターとして「野生動物保全のための研究と実践・環境教育」を行う (IUCN 国際自然保護連合/ WAZA 世界動物園水族館協会) ・「動物を飼育管理し展示することで教育およびレクリエーションに貢献するとともに動物    に関する調査研究を行う機関」(博物館法) ・「野生動物の生息域外保全施設」(生物多様性国家戦略(環境庁)) 天王寺動物園の位置づけ 動物園は・・ 博物館法により博物館施設(教育委員会に所管されるべき社会教育施設)と規定 都市公園法により都市公園に設置できる施設であると規定 天王寺動物園は・・  博物館法に基づき1955年に大阪府教育委員会より博物館相当施設の指定を受けた  大阪市公園条例により公園施設として設置および管理運営が定められている 天王寺動物園の運営方針  ①都市魅力を高める施設としてレクリエーションの場を提供する               ②社会教育施設として教育、研究を推進する              ③環境保全センターとして環境や生物多様性の維持に貢献する 

  4. 【2】 天王寺動物園の概要 ~組織概要~ 日本で3番目にできた都市型総合動物園で、公共施設としての運営が行われてきた。 開   園 : 1915年(大正4年)1月1日 指   定 : 博物館相当施設 面   積 : 110,000m2 飼育動物数 : 208種 880点 (H23.3.31時点) 職 員 数 : 58人 ( H23.3.31時点)(動物園管理に要する職員のみの人数を算出) 入 園 者 数 : 1,202,142人(内、有料入園者 632,864人)(H22年度実績) 開 園 日 数 : 311日 (H22年度実績)(原則として毎週月曜日と年末年始は休園) 開 園 時 間 : 午前9時30分~午後5時 (入園は午後4時まで、5月と9月の土日祝日は1時間延長) 入 園 料 : 500円(中学生以下と市内在住65歳以上は無料) 特色・都心に位置する都市型動物園 ・幅広い動物種を有する総合動物園 ・生態的展示により、来園者に憩いを提供し、環境教育を推進している ・希少動物の保全や調査研究、国際貢献など公共的な事業に取り組んでいる

  5. 【4】 入園者数 ~推移~  入園者数は長期的には減少傾向であるものの、新施設の開設に伴い増加していることから、入園者数の増加には、定期的な投資による施設の改修と魅力度の維持・向上が必要である。 (園) 施 設 数 (千万人) 入園者数 爬虫類生態館オープン アジアの熱帯雨林 オープン アフリカサバンナ グランドオープン (百万人)

  6. 【5】 入園者数 ~主要公立動物園との比較~  入園者数は国内有数で有料入園者比率も平均的であり、さらなる入園者数の増加、特に有料入園者比率の改善努力が求められる。 年間総入園者数 (平成22年度) 平均 105万 (人) 有料入園者比率 (平成22年度)

  7. 【6】 収支 ~現況~  入園料収入及び寄付等の入園料外収入が3割強しかなく、純行政コストが7割弱を占めている。コストの削減と収入に占める入園料比率の改善及び入園料外収入の確保が必要である。 収支構成(H22年度)

  8. 【7】 収支 ~支出の推移~  経常経費は削減されてきているが、近年施設整備などへの投資が行うことができていない。 経常経費の推移 投資的経費の推移 千万円 (新施設建設費など) アジアの熱帯雨林 2003.10.完成 千万円 60 50 40 30 20 10 0 アフリカサバンナ 2006.8.完成 経常経費総額 人件費 平均額:21.3 光熱費 0 委託費 飼料費 年度 0 年度

  9. 【8】 収支 ~主要公立動物園との経常経費比較~  経常経費は平均レベルであるが、他園の取組みを参考に、更なる経費削減努力が必要である。 入園者1人あたりにかかる経費(H22年度) (経常経費のみ) (主要公立動物園での比較) データ未公開 平均1,123 (円) 所在地住民1人あたりにかかる持ち出し経費(H22年度) (経常経費-入園料収入)÷人口 (市が所有する動物園での比較) 平均 458 (円)

  10. 【9】 収支 ~収入の状況(他園比較等)~ 収入に占める入園料の比率が低く、市税等の投入比率が高くなっている。他園との差が大きいのは、寄付や付帯事業(売店・駐車場等)の差であり、入園料外収入の確保も重要である。 <支出に占める各収入項目の割合比較(H22年度)> 指定管理施設 直営施設 主な寄付支援 過去5年の主な内容(動物導入関係以外については100万円以上)

  11. 【10】 職員 ~現況と推移~  職員数は近年大幅に減少しているが、人事異動による職員の交代もあり、教育や研究、営業や広報等の分野の専門的な職員を擁していないため、サービスや教育普及活動の水準維持向上が課題。 動物園の維持管理に関わる職員数  58 人(整数値) 74人 動物飼育担当  32 人 32 人 獣医        9 人9 人 行催事担当 2.4人 4 人 ほか(庶務、工事・営繕、植栽管理 等) 14.8人 29 人 合計 58.2人 74 人  部門            機能 管理担当庶務、経理、行催事、施設・設備維持管理、植栽管理(技能職) 飼育担当臨床、飼育事務、教育普及、動物飼育(技能職) 外部委託清掃、警備、売改札、施設・設備維持管理の一部業務 職員数 (H22年度) 動植物公園事務所としての人数 公園との兼務者については、仕事量の比率により動物園管理に必要な実質人数を 算出した。再任用職員等は就労時間数をもとに正職員の人数に換算した。 部門と機能 現在、以下のような部門・機能が存在している 組織図 職員数の推移 管理担当庶務、経理 事務職 行催事    技術職 所長施設 園長植栽管理  技能職   飼育担当飼育事務  獣医 動物病院 動物飼育  技能職 組織体制変更 組織体制変更 入園者比率変化 (2号職) 出改札 業務委託 (人) (年度) (2号職)

  12. 【 11】 職員 ~動物飼育の業務~  動物飼育の業務は大きく4つに分類され、3グループ7班の体制で実施している。 ※飼育1~6班については4人体制、7班については5人体制で編成し、最低限2名の出勤を確保している。  下線部の業務については、熟練を要しない。

  13. 【12】 職員 ~職種ごとの業務実態~  動物飼育に関する業務内容は専門性が非常に高い部分が多いが、一部業務にはさほど専門性が要求されないものも存在する。同様に、行催事等の業務についても、その性質により委託による強化、効率化が図れる部分が存在する。 動物飼育職員の年齢区分 動物飼育職員の業務実態 (2号職員) 再任用職員 ・ゾウや類人猿等、飼育個体との関係構築や技術習得に10年単位の長期間を要する。 ・危険動物を安全に飼育するために専門性が要求される。 ・年中対応を行うため、同等レベルの職員が複数でローテーション勤務を行っている。 ・経験の異なる職員で作業班を構成することで、人材の育成も進めている。 ・作業が集中する時間帯に合わせ労働力を確保する必要があり、他の時間帯には  動物の状態確認や来園者へのガイドなどを行っている。 ・再任用職員は、家畜を中心とした難易度の低い動物の飼育作業と、飼料の検収、  保管、分配を担当している。 年齢(歳) 人数(人) 行催事・植栽管理・工事・営繕担当職員の業務実態 専門職員(有資格者) ・行催事の企画運営は、小規模かつ手作りのものが多く、来園者には概ね好評であるが、大幅な集客力向上にはつながりにくい。 ・植栽管理は、日常業務と緊急時対応業務がある。生態的展示の施設管理とも密接に結びついている。 ・工事・営繕は、動物ないし来場者の安全に関わる緊急修繕が多く、大規模な施設建設も手掛ける必要があるため、幅広い業務が発生している。 獣医師免許保持者 9人  専門医資格保持者 1人  博士号取得者   1人  学芸員資格保持者 7人 

  14. 【13】 職員 ~主要公立動物園との比較~  正規職員数は平均以下であるが、より効率的な体制構築には、職員が行う必要のある業務分析が必要。 入園者10万人あたりの正規職員数 (H22年度) 平均 6.43 (人) 飼育動物種数・点数あたりの職員数 (H22年度) (哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類の合計で比較) 平均 7.04 平均 3.88 人/100点 人/10種

  15. 【14】 飼育・展示 ~展示方法と施設~ アジアの熱帯雨林ゾーン 生態的展示手法による特徴ある動物展示は、教育やレクリエーションに役立っており、集客にも結び付いている。老朽化施設の改修が課題である。 生態的展示手法の導入 1995年に策定した「ZOO21計画」により、生息地を再現 した施設で野生動物を飼育展示する生態的展示手法を導入  ・「緑多く憩える場」「環境教育ツール」として機能する展示  ・これまでに「爬虫類生態館アイファー」「アフリカサバンナゾーン」   「アジアの熱帯雨林ゾーン」を完成させている。 アフリカサバンナゾーン 展示手法の比較 生態的展示 動物の生息地環境を再現し、生息地に入り込んだ錯覚を起こさせる展示(当園) 行動展示  動物が行動を発現しやすい構造とし、行動を見せる展示(旭山動物園など) 形態展示  動物の大きさや外貌等の外観的な特徴を比較観察させる展示(従来型の展示) 課題展示  明確なテーマに沿って課題を絞り込んだ展示(家畜原種展示など) 動物の行動の環境教育緑の充実度斬新性 見やすさ誘因効果効果 生態的展示△○◎◎○ 行動展示○◎○△○ 形態展示◎△△△ × 課題展示   ○△-△△ 旭山動物園 オランウータン舎 行動展示の例 天王寺動物園 オオカミ舎 旧来施設 園内に残る旧来からの飼育施設は形態展示手法をとるものが多いが、統一されていない。 これらの施設には戦前の建築物も含まれるなど老朽化が進んでおり、安全対策の面からも早急な建て替えが必要となっている。 形態展示の例

  16. 【15】 飼育・展示 ~飼育動物数の推移と分析~  飼育動物数は減少傾向にあり、動物確保のために繁殖や交換を促進する必要に迫られている。 飼育動物数:208種 880点 希少動物飼育数:50種 152点(H23.3.31時点) 各種動物の一般的な寿命 レッサーパンダ14 年  ライオン 12-15 年   トラ 12-18 年  シマウマ 20 年  キリン25 年  ウズラ   7.6 年  ワライカワセミ12.3 年  コウノトリ 26.2 年           出典  哺乳類:Grzimek’s Encyclopediaof Animals               鳥 類:The Illustrated Encyclopedia of BIRDS すべての飼育動物に寿命が存在するため、 どの種も定期的に個体の死亡が生じる。 飼育動物の種数、個体数ともに減少傾向にあり、安定的に確保することが課題となっている。 飼育動物 種数・個体数の推移 個体数(頭) 種数(種) 飼育動物を維持するためには、繁殖ならびに導入による継続的な補充が必要 飼育動物種数 ・野生動物の生息地からの導入は困難 ⇒「繁殖促進は動物園の最重要課題の一つ」 ・一施設で繁殖強化が可能な種数に限界あり ・施設間の個体の遣り繰りにより、より多くの種の維持が可能 ⇒ 「飼育動物の維持にはネットワークの一員となることが重要」 ・繁殖の促進、ネットワークの構築のためには、調査研究や国際交流、血統登録など様々な取り組みが必要。 飼育動物個体数 (年度)

  17. 【16】 サービス ~教育普及実施実績の推移~ 教育普及事業については、飼育担当職員による短時間ガイドや学生実習件数は増加傾向にあるが、専従職員の撤廃により団体対象プログラム等は大幅に減少し、広く浅い取組みに変化している。集客にも繋がるため、改善が必要である。  主なプログラム  一般来園者対象:動物舎前ガイド 、ガイドウォーク、動物のお話、企画展、ステージイベント・・など  団体対象(事前予約):動物のお話、体験学習、教員研修、出張イベント、サマースクール・・など  学生実習 :飼育実習、獣医実習、学芸員実習、動物園学実習、インターンシップ・・など 教育普及プログラム実施件数・参加者推移 (件) (人) ワンポイントガイド実施件数※ 実施件数 団体対象 一般来園者対象 (年度) 企画展来場者数 参加者数 団体対象 (件) 動物相談件数 (年度) 一般来園者対象 (人) 学生実習受入数 (人) (年度) 教育普及専従職員数 (年度) (人) (年度)

  18. 【17】 サービス ~企業・市民との連携~ 民間連携による情報発信は一定効果を上げているが、食堂・売店の満足度が低く、ボランティア組織の活動が低迷しているなど、改善すべき点は多い。 民間企業による情報発信 民間企業から提案を募り、双方にメリットある事業の創出を目指す ビジネスパートナー制度により、民間のノウハウと資金を用いて フリーペーパーの発行やホームページの開設などを行っている。 天王寺動物園応援 ホームページの開設 フリーペーパー ”Together”発行 平成23年度 来園者アンケート調査結果 食堂・売店 外部事業者が経営している食堂や売店の来園者満足度が、動物園全体への評価に比べ極端に低い。提供内容や施設の老朽化によるものと考えられる。 ボランティア組織 ボランティア組織も来園者サービスを提供して いるが、活動が停滞している。動物園に組織を 支援できる人的余裕が無いことも原因である。   大阪動物園ボランティアーズ(OZV) 1976年設立  登録者数 約15人     活動内容 毎週日曜に動物のガイドを実施   絵本読み語りサークル「ZOO人」 2005年活動開始  登録者数 約10人     活動内容 月2回の動物絵本の読み語り ボランティアの年間延べ活動人数 (人) ZOO人 OZV (年度)

  19. 【18】 サービス ~ディベロッパーによる現状評価~ 動物園に隣接するショッピングモールを管理運営している東急不動産グループによる現状評価 動物園の現状に対する感想   ・ショッピングモール等と比較して競合が少ない業種である。   ・コンテンツ(飼育動物)やアクセスなどの認知度が低い。   ・経費削減のみが重視されて、集客やサービス向上にむけた投資という考え方が無い。   ・施設マネジメントや広報のプロが不在で、頻繁な人事異動によりノウハウも蓄積されない。 集客・収益を向上させるための考え方   ・「投資」と「集客・収益」をサイクルとして回す (投資により集客促進⇒収益を得て投資を回収⇒新たな投資に)   ・資金と労力の投資無しに、集客・収益の向上は見込めない (売り上げの一定割合を投資に充てる仕組みが必要)   ・新規顧客の獲得・リピーターの獲得の2方面からの検討が必要   ・混雑している休日の利用者を平日に流すといった、「スキマ」を埋め回転率を向上させる検討が必要 現在の動物園に求められる集客戦略例   ・みんなが知っている「名物」が必要 (ホッキョクグマ“ゴーゴ”も周知不足、名物飼育員などでもよい)   ・飲食サービスの充実 (値段に応じた内容の提供、チェーン店で良い)   ・より多く人の集まる周辺施設(ショッピングモール等)で広報・イベントを展開 動物園の運営への提案 ・民間の広報専門家への広報事業依頼(電通など専門業者に依頼することが効果的) ・民間のサービスマネージャーによる施設管理    (警備、清掃等の委託においても、経費のみ重視せずサービスとのバランスを考慮する必要があり、対応には専門性が求められる) 動物園は集客・収益において伸びる余地はあるが、投資や効果的な戦略が考えられていないため、一部の業務に民間の人材や手法を導入することで、より向上させることができるのではないか。

  20. 【19】 現状分析からみた課題 現状分析から導かれる課題は、以下のようにまとめることができる。 ・施設の改善   ・民間企業との連携 ・教育普及に資するプログラム  ・繁殖促進 様々な立場からの動物園に対する意見 利用者 食堂、売店、獣舎等の老朽化、案内板、休憩所等の不備など、施設や設備が不満 有識者会議 ・「学びの場」としての教育普及 活動の充実が必要 ・民間連携により園や周辺地域の  集客増を図る必要あり 民間経営者 ・民間の人材や手法を導入する ことが必要 ・施設管理や企画の柔軟性を高 めることが必要 飼育担当者 ・研修等の増加による専門性の向 上が必要 ・動物の繁殖促進が重要 ・明確な方向性を持った運営が必要

  21. 【20】 課題への対応 ~収支改善の視点から~  最優先課題である収支改善の視点からみると、現状の運営体制の下で取り組むことができるものは、おおむね次のとおり整理できる(課題相互間の関連あり)。 人件費の減 ①職員業務の 機能と役割の分析 コストを下げる (支出減) ②施設管理維持費の 低減方策の検討 施設管理費 (光熱水費)の減 収支改善 ③総入園者数 増加方策の検討 (広報、魅力向上等) 有料 入園者数 入園料収入の増 ④有料の対象範囲の 検討 自主財源の確保 (収入増) × 入園料 ⑤値上げした場合の シミュレーション 入園料外収入の 確保 ⑥寄付広告等の収入 積極確保策の検討

  22. 【21】 課題への対応 ~①職員業務の機能と役割の分析~ 業務実態を踏まえ、効果的な人事を図ると同時に、人件費の縮減と民間のノウハウの導入をめざして委託が有効な業務を見極める必要がある。飼育担当の一部及び行催事を含む広報部分を中心に、委託化を検討することが適切であると考えられる。  分類            内容 総務庶務、経理、人事、管財、美化、安全管理 経営企画営業、広報、売改札、案内、食堂・売店管理、行催事企画、協働事業管理、商品開発 施設施設・設備維持管理、施設・設備計画、植栽維持管理 教育普及教育普及、学校連携、ボランティア管理 動物飼育、展示、コレクション維持、保全、調査研究、 効果的な人事の推進  ○教育普及等、強化が必要な事業に重点配置を行うなど、業務をより効率化させる体制の構築が必要。  ○飼育担当職員の一般専門職員化などで、園内での業務範囲拡大による効果的な配置の実施が必要。 民間委託の推進  ○飼育担当業務では、再任用職員の担っている餌の検収・仕分けや家畜の飼育については、専門性や   危険度が相対的に低いため、一般的な動物取扱業者等での代用が検討可能。  ○広報、企画を手掛けている行催事担当業務については、戦略的な展開により集客向上を目指す   必要があることから、民間の専門的スキルの導入を検討。 業務内容の分類と委託検討 :委託済み :一部委託済み :今後委託検討 :今後一部委託検討

  23. 【22】 課題への対応 ~①職員業務の機能と役割の分析~ これまで、作業体制の見直し等により総数の削減を図るとともに、一部の業務を民間へ委託してきたが、今後も、これらの視点からさらなる取組みを進める必要がある。 (単位:人) 将来の職員数については精査検討中 飼育担当削減分4 飼育担当削減分4 出改札の委託、 組織管理体制 見直し等による減▲14人 行催事及び植栽管理の一部民間委託化や執行体制の見直しによる減 班体制の見直しによる減▲4人 再任用職員の 業務の民間委託による減

  24. 【23】 課題への対応 ~②施設管理維持費の低減方策の検討~ これまで、支出の大部分を占める光熱水費や委託費等の削減に取組んでおり、今後、大幅な削減が難しいため、日常的な節減や見直しを中心に取組みを進める必要がある。 ○これまでの削減内容  平成13年度: 1,564百万円 ⇒ 平成22年度:1,090百万円 (▲474百万円の削減) <主な取り組み> ○今後のコスト削減案 これまでの取組から今後は大幅な削減が難しいため、消耗品や資機材等の購入見直しなど日常的な節減や見直しを中心に取組みを進める。

  25. 【24】 課題への対応 ~③総入園者数増加方策の検討~ 入園者数の増加に向けては、施設の魅力をより一層高めるとともに、その魅力を売り出すことが必要であることから、これらの視点により取組みを進める。 昨年度、極地海洋ゾーン整備による投資効果を調査したが、今年度改めて詳細な効果分析を行う予定。 Ⅰ.魅力を高める取組み 1.生態的展示による動物舎の建て替え ①極地海洋ゾーン 北極から南極へ地球を縦断する旅のように、海洋動物が観察できる三次元回廊の生態的展示 【事業費(概算):30億円】 1期 ホッキョクグマ舎  平成27年度(予定) 2期 アシカ舎   平成30年度(予定) 3期 ペンギン舎   平成32年度(予定) ②南アメリカの熱帯降雨林ゾーン、オーストラリアの温帯降雨林ゾーンなど 豊かな緑のジャングルの樹上と林床それぞれに暮らす動物(ジャガー,ブラジルバク等)や、ユーカリを中心とするオーストラリア特有の疎林空間に暮らす動物(カンガルー,エミュー等)を生態的に展示 オーストラリアの温帯降雨林ゾーン   平成32年度以降 南アメリカの熱帯降雨林ゾーン   平成32年度以降

  26. 【25】 課題への対応 ~③総入園者数増加方策の検討~ 2.バス駐車場の整備や園内設備等の改修 動物園・新世界ゲート周辺にバス駐車場を整備  するほか、安全で快適な観覧のため、老朽化した  園路の舗装や園内設備等の改修を行う。 工期:平成23年度~27年度 【事業費(概算):11億円】 3.売店・レストランの再整備 民間活力を導入し、動物園にマッチした来園者  以外の方や夜間も 利用できる魅力あるレストラン・  売店を平成25年度開業に向け新たに設置する。 (人を呼び寄せるおしゃれなレストランをイメージ)    4.ボランティアを活用した案内サービスの強化 民間のノウハウを活かし、ボランティアの募集から指導、運用までを  一括して行える体制を整える。    また、体制の構築と合わせて、随時の園内ガイドや多言語案内サー  ビスの実施などを検討していく。

  27. 【26】 課題への対応 ~③総入園者数増加方策の検討~ Ⅱ.魅力を売り出す戦略 1.営業戦略等に精通した人材の配置  民間集客施設等における業務経験が豊富な人材を、営業・企画部門に配置することにより、従来の枠組みを超えた民間ならではの営業戦略を展開する。 2.観光客誘致に向けたプロモーションの展開  中国をはじめ成長著しい東アジアから観光客の大幅な増加が予測されるため、市場ごとに応じたきめ細やかな観光プロモーションを展開し、旅行商品化(オプショナルツアー,パック商品の開発・販売への取り組み)を促進する。  また、多くの外国人観光客でにぎわう難波・ミナミと「近さ」「つながり」を示し誘客を図るとともに、大阪フィルムカウンシルと連携したロケ地の誘致やメディア露出の機会増加を図る。 3.IT等を活用した情報発信機能の強化 スマートフォン等を活用して園内の施設案内や動物情報の発信を  行うとともに、インターネット上での動画の提供など、ITを活用した  広報を検討していく。   また、民間企業や周辺地域と連携した魅力あるイベントを、さらに  実施することにより、来園の促進を図る。

  28. 【27】 課題への対応 ~④有料の対象範囲の検討~  現在の無料対象者のうち、その他の区分を除き、割合の高い市内65歳以上及び市外小中学生について、受益と負担のあり方や他園の状況を踏まえ、有料化を検討する。 ○入園者数の構成(平成22年度)   (単位:人) ※無料入園者数の内訳は、団体入園届による構成   按分率から推計。 ※「その他」については、未就学児及び障害者など。 ※有料入園者数の内訳は不明。 ○他園との入園料金比較   (単位:円)

  29. 【28】 課題への対応 ~⑤値上げした場合のシミュレーション~ 入園料金の改定等を行った場合、一定の収支改善を見込むことができる。 ○シミュレーション(概算) ※増額に伴う減員は未反映。 ○値上げした場合の市税負担率の変化 ※22年度の収支状況をもとに各収入効果を反映。

  30. 【29】 課題への対応 ~⑥寄付広告等収入積極確保策の検討~ 入園料外収入の増加策についても、今年度より経営計画策定調査等において専門的な調査機関等を利用して以下のような内容を含め検討を行う。

  31. 【30】 課題への対応 ~望ましい経営形態の検討~ 天王寺動物園に適した経営形態を比較検討すると、法人による自主的運営が適しており、次いで直営、指定管理者制度の順に望ましいと考えられるが、実現性を考慮する必要がある。 将来的な経営形態の変更の余地はあるが、直営体制でも業務見直しや民間委託化による改善余地はあると考えられ、当面、直営体制による運営効率化を追求するのが実現性の観点からも現実的

  32. 【31】 課題への対応 ~国内主要公立動物園の経営形態~ 国内の主要公立動物園は、直営体制もしくは指定管理者制度で運営されている。 ※ : 仙台市八木山動物公園は、平成10~13年度に管理運営委託を導入し、平成14年度に直営に戻している。

  33. 【32】 まとめ ・現状としては、経常経費のさらなる削減や営業収入・入園料収入等の確保による収支の改善、総入園者数(特に有料入園者数)の増加、営業・広報等における専門的な職員の配置、老朽化した施設の魅力向上や飼育動物の確保などの課題がある。 ・その課題解決に向けては、地方独立行政法人や指定管理者など経営形態を変更することが選択肢として考えられるが、法令改正や団体設置、動物飼育に関する専門性や継続性の確保などの課題があることから、引き続き最適な経営形態についての検討を行う。 ・なお、今後、施設の魅力を高めるために必要な投資は実施する必要があり、当面直営体制を維持するにあたっては、人件費の削減や入園料収入の確保など投資に見合った収支改善に努め、経営の合理化を進める。

  34. 【33】 参考資料:公園関係 ○公園事務所(10ヵ所) 従事職員数 ○政令指定都市における公園管理系の財団   全20政令指定都市中、18都市に公園管理系の財団が設置されている(無⇒静岡市、熊本市)。 <主な都市の状況> ※(財)千葉市みどりの協会…公園内施設の管理運営のみ。

  35. 【34】 参考資料:公園関係 ○大公園の経営形態の状況   市内の大公園13ヵ所(府営含む)のうち、9ヵ所が直営、4ヵ所が指定管理となっている。 <直営> <指定管理>

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