企業戦略と競争戦略
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企業戦略と競争戦略 第 1 節 戦略とは何か  企業は、企業を取り巻く環境変化に主体的・創造的に適応しながら、企業自身の判断で - PowerPoint PPT Presentation


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企業戦略と競争戦略 第 1 節 戦略とは何か  企業は、企業を取り巻く環境変化に主体的・創造的に適応しながら、企業自身の判断で リスクをとって、製品(財・サ-ビス)の生産・販売についての自立的意思決定 → 戦略( Strategy ) → 環境適応のパターンを将来志向的に示す基本構想              (企業と環境との係わり方) a ) 戦略( Strategy )と戦術( tactics )   戦略→目的達成するための基本的方向付け →比較的長期にわたって継続する環境条件の変化への適応 → 安定性・持続性   戦術→目的を達成するための具体的・個別的方策 

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企業戦略と競争戦略

第1節 戦略とは何か

 企業は、企業を取り巻く環境変化に主体的・創造的に適応しながら、企業自身の判断で

リスクをとって、製品(財・サ-ビス)の生産・販売についての自立的意思決定

→戦略(Strategy)→環境適応のパターンを将来志向的に示す基本構想

             (企業と環境との係わり方)

a) 戦略(Strategy)と戦術(tactics)

  戦略→目的達成するための基本的方向付け

→比較的長期にわたって継続する環境条件の変化への適応 → 安定性・持続性

  戦術→目的を達成するための具体的・個別的方策 

    →情勢の変化に応じて機敏に変化に即応させる     → 多様性・柔軟性

 b) 環境適応と自己の能力  

経営者の価値観

企業行動の差異

 戦略の違い

環境認知の差異    

企業文化

企業の持つ経営資源の違い(資金力、設備能力、技術力、販売力、ブランド、管理能力、情報処理能力)

SWOT(Strength, Weakness, Opportunities, Threats)分析の重要性

c) 戦略と戦略的要因→「選択と集中」・「一点突破」・「差異化」


2節 「企業戦略」の体系

全社戦略(事業構造戦略)→企業全体の将来を決める事業領域を選定すること 

事業別戦略(business strategy) =競争戦略

     =各事業の経営において競争に生き残っていくための戦略

 (競合他社にない独自の価値を顧客に提供することによって持続的な競争優位性を確立すること)

機能別戦略(functional strategy)→販売・購買・財務・人事・研究開発・生産戦略

全社戦略

人事戦略

財務戦略

購買戦略

研究開発戦略                         等々

事業別戦略

事業別戦略

事業別戦略

事業別戦略

全社(事業構造)戦略

=企業が全体として安定的・長期的に利益を獲得して企業の成長と存続を図っていく目的の下に、企業が全社的に活動するべく事業領域(ドメイン)を選択すること

事業別戦略=全社戦略によって課せられる事業別の目的如何によって戦略(=競争戦略)

↓        の内容は変わってくる。

機能別戦略=各機能において様々な目的をもちうる。機能別の経営諸資源の利用ないし蓄積の方  

↓       法やその資源を企業戦略及び事業別に結び付ける方法が機能別戦略の主たる内容

地域別戦略=一方で全社的戦略に従いつつも、その地域における特有の戦略上の目的を見出し 

↓        て、それに対応するものである。

企業戦略全体の整合性


第3節 企業戦略と事業活動領域(ドメイン)第3節 企業戦略と事業活動領域(ドメイン)

  • 企業の独自性の指向(企業の存在意義・個性・一体性を示すもの)

  • マインド・アイデンティティ:経営理念の明確化

  • ビジュアル・アイデンティティ:ロゴマーク・デザインの統一化

  • ビヘイビオラル・アイデンティティ:事業活動・経営政策面での一体性

ミッション(使命)・企業ビジョン

(事業活動領域→事業範囲)ドメイン(domain)の選定

「コーポレート・アイデンティティ」 (CorporateIdentity:CI)

事業構造の広さを決定

(多角化の広がりの程度)

当該企業がどのような会社であり、また社会的にどのような役割を果たしているのかという統一したイメージづくり

  • (現在から将来に亙って、自社の事業は如何にあるべきかを決定すること)

  •  ドメイン選定の意義

    • 意思決定者たちの注意の焦点を定める→ 経営資源蓄積の方向性

  •                               → 資源配分の重点の決定

    • 組織としての(組織メンバー)一体感の醸成

    • 社会に対して企業の果たす役割の明確化→企業の社会的存在意義の明確化


日本電気    C&C   第3節 企業戦略と事業活動領域(ドメイン)

東芝      E&E(エネルギーとエレクトロニクス)

サントリ-   生活文化産業

新日鐵     総合素材産業

松下電器産業  ヒューマン・エレクトロニクス

富士写真    情報の記録(感光材料・写真関連機器とはしていない)

物理的定義から機能的定義

物理的定義→製品あるいはその基盤となる技術そのものの視点から事業領域の定義

機能的定義→その製品や技術がどのような機能を提供するのかという視点から定義

物理的定義では事業を羅列するだけで将来の成長の方向性や進化の方向性を見出すことはできず、機能的定義に基づくことによって将来にわたる展開方向を示すことができる。つまり、製品や技術はいずれ陳腐化してしまうものであるから、より長期に持続する市場の基本的なニーズに関連させて事業を定義すべきである。顧客のニーズに基づく機能的定義を採用すると事業の関連性や組み合わせは多様なものとなる。

ホッファー&シェンデルによるドメインの定義

  • 事業ポートフォリオの選択論理

  • 事業の経済性

  • 事業の競争力

  • 事業の波及効果

  • ③-1 経営資源蓄積による効果

  • ③-2 企業内外の人に与える心理的効果


事業領域第3節 企業戦略と事業活動領域(ドメイン)

市場の範囲 (顧客グループ・顧客ニーズ)(Who・What)

事業領域B(市場拡大・技術深耕型)

=市場拡大戦略

事業領域A

市場浸透戦略

技術の範囲(How)

事業領域D

(市場・技術拡大型)

=事業の多角化

=多角化戦略

事業領域C

(技術拡大型・市場深耕型)   

=製品開発戦略


第3節 企業戦略と事業活動領域(ドメイン)4節 経営多角化戦略と多角化の論理

a) 多角化の論理

  ① 事業のライフ・サイクル→成長機会の探求

  ②「成長の経済」=成長そのものがもたらす経済的メリット

(企業がある程度の率で成長したときにもっとも効率的になる)

ⅰ)成長によるコスト構造の変化、ⅱ)心理的エネルギー

  ③「範囲の経済」=事業の範囲を広げていくと割安に付く、節約が生じる

            =シナジー効果の利用=「2+2=5の効果」

              市場関連のシナジー効果

              技術関連のシナジー効果

            =未利用資源の有効利用(経営資源の多重利用)

              「ヒト・モノ・カネ・情報(技術・ブランド・ノウハウ)」

  ④「リスクの分散」   

  ⑤事業の波及効果(新分野への進出が企業全体に及ぼす波及効果)

b) 多角化戦略の決定要因

  1)企業多角化の外部要因

   ①既存の製品市場の成長率の長期的停滞

   ②主力製品市場の集中度(1つの産業の中での売り手の構造を示す指標で企業を規模[売上高、資本金、   

       資産等]の順に並べて上位数社の産業全体に対するパーセンテージを合計したもので、集中度が高いほど少数の売  

       り手によってその産業が支配され、寡占体制が確立していることを示す。)

   ③需要の不確実性

  2)企業多角化の内部要因

   ①未利用資源の有効利用 

   ②目標ギャップの存在


c)多角化のタイプ第3節 企業戦略と事業活動領域(ドメイン)

1)垂直型

:現在の事業分野で異なる生産段階や流通段階の方向に対して成長機会を探求して   

 いく多角化

前進的多角化(川上→川下):For ex.メーカーが流通段階に進出

後進型多角化(川下→川上)

             :For ex.部品・原材料の段階に進出(原材料・部品の自給自足体制)

2)本業中心型

   :本業と呼べるような製品事業分野を持ち、かつ多少の多角化を行っているケース

   集約型:事業分野の関連性が緊密

   拡散型:現在保有する経営資源を梃子に新事業分野に進出し、その新事業分野

        で蓄積した経営資源を土台としてさらに新しい分野に進出するケース

3)関連分野型:本業と呼べるような比重の大きい分野があるわけではないが、大半の分

        野が何らかの関連性を持っているケース

   集約型:

   拡散型:

4)非関連型:既存事業分野とは関連性が低いが、高成長事業分野への進出

        →コングロマリット(conglomerate)企業(複合企業)

         (市場も技術も既存事業とは関連性のない新事業へ多角化していく企業)


  • 第3節 企業戦略と事業活動領域(ドメイン)5節 全社戦略と事業ポ-トフォリオ

  • 多角化した事業間で限りある全社的経営資源をどのように配分したら全社的に高い利益と成長を維持することができるか=事業投資基準問題

  • 従来の資源配分の方法

  •  予算積み上げ方式:個々の事業から必要な経営資源の量を申告させ、個別の事情を勘案しながら経営資源の配分を行う方法

  • 問題点 ⅰ)資源の集中投資ができない ⅱ)新規事業の発想は現場サイド

②ROI(投資利益率)

利益        利益     売上

   =          =      ×

     投資総額     売上高     投資総額

               売上高利益率×資本回転率

                 大(高)     小(低)

                 小(低)     大(高) 事業の性質による変化          

事業の性質に関わりなく客観的な投資基準

  問題点 ⅰ)数字依存経営の助長

ⅱ)産業構造が変化し、新しいビジネスが立ち上がるときには問題

ⅲ)短期利益指向←分母を切り詰める←将来のための投資を切り詰める

事業投資基準の変化“Product Portfolio Management”

  :ROI(投資利益率)からPPM(プロダクト・ポ-トフォリオ・マネジメント)


PPMの基本前提:1)経験曲線 2)製品ライフ・サイクル PPMの基本前提:1)経験曲線 2)製品ライフ・サイクル 

1)経験曲線(experience curve)

   ①成長と経験曲線    ②企業コスト

  経験効果の発生要因(①習熟効果、②職務の専門化と作業方法の改善による効果、③新しい製造方法の開発と改善、④製品の標準化、⑤部品の設計改善)

 相対的市場シェアが高いということは他者よりも多くの経験効果を蓄積していて他社よりも低い

コストで製品を市場に投入できる。この場合のコストは製造コストだけではなく、管理・販売・

マーケティング・調達コストを含むトータル・コストを指す。

製品の累積生産量が2倍になるとこれらのトータル・コストが一定の、しかも予測できる率で低下していくという経験的事実を実証的に明らかにした。

2)プロダクト・ライフ・サイクル(product life cycle)

  製品には人間の一生と同様なライフ・サイクルがあり、通常その過程は当該製品の成長率や市場への浸透度(普及率)により、導入期・成長期・成熟期・衰退期に区分される。

PPM=市場成長率と市場シェアの2次元で個々の事業単位を位置付け、金(キャッシュ)の流れをコントロールして会社全体として適切な利益と成長を達成するための方法


三つの情報:① 相対的市場シェアPPMの基本前提:1)経験曲線 2)製品ライフ・サイクル 

=自社を除く業界他社のうち最大手と自社のシェア比→横軸

        ② 市場成長率→縦軸 ③ 売上高  →円の面積

仮定 1:相対的シェアが大きいほど、生み出されるキャッシュ(現金)の量は大きい

    2:売上高増大のためには生産設備や運転資金の追加などキャッシュが必要である

縦軸の上のほうに位置する事業ほどキャッシュを必要とする

横軸を左に移動するにはキャッシュが必要である

    3:成長率は自然に低下していく←製品ライフ・サイクル

市 

場 

      高          相対的市場占有率         低

     (当該市場の最大の競合者に対する相対的シェア)


PPMPPMの基本前提:1)経験曲線 2)製品ライフ・サイクル の例(円の面積は、売上の規模を表す 横軸は対数目盛り)

キャノンのPPM分析(1989年)


4PPMの基本前提:1)経験曲線 2)製品ライフ・サイクル つの戦略指針

構築せよ(build)=シェア拡大→有望な問題児と若干弱めの花形製品

維持せよ(hold)=シェア維持 →強力な市場地位をもつ花形製品

  まだまだ衰退期に入りそうにない金のなる木

収穫せよ(harvest)=徐々に撤退して、キャッシュ創出を最大化

                   →負け犬事業あるいは衰退期に入った金のなる木                               

資金回収せよ(withdraw)=できるだけ早く売却あるいは清算

                   →問題児事業の中でも弱い市場地位にある事業や             

                    投資先としてあまり魅力的ではない事業また市場   

                    地位が低くて赤字が続くような事業


理想的な製品ポートフォリオは、現在「金のなる木」をもち、そこから生じる資金をうまく配分して近い将来「金のなる木」となる「花形製品」や、さらに遠い将来を見越して問題児に金を注ぎ込み、将来の「金のなる木」を育てていくというものである。理想的な製品ポートフォリオは、現在「金のなる木」をもち、そこから生じる資金をうまく配分して近い将来「金のなる木」となる「花形製品」や、さらに遠い将来を見越して問題児に金を注ぎ込み、将来の「金のなる木」を育てていくというものである。

  もし製品の投資収益率だけからその事業の継続か中止かを決定するならば、花形製品も問題児も負け犬と同列視されて、切り捨てられ、これ以上資金を投じても効果のない「金のなる木」にのみしがみつくことになる。これでは企業の将来は危ういことになる。

PPMの注意点:PPMの円を描くにはまず独立して戦略を立てられるような事業単位に会社の事業分野を分類し直す必要がある。こうした独立して戦略を立案することのできる事業単位をSBU(戦略事業単位)と呼ぶ。このSBUのまとめ方(事業のくくり方)しだいでPPMから得られる結論は大きく変わってくる。例えば、物理的には同じPCという製品であってもオフィス・オートメーションを構成する一製品として扱う場合と個人向けに1台ずつ販売するという事業として捉える場合とでは市場成長率も自社の相対的市場シェアも異なる。

→ 事業の定義が極めて重要となる


理想的な製品ポートフォリオは、現在「金のなる木」をもち、そこから生じる資金をうまく配分して近い将来「金のなる木」となる「花形製品」や、さらに遠い将来を見越して問題児に金を注ぎ込み、将来の「金のなる木」を育てていくというものである。PPMの意義

1)多角化した企業の各事業部の業績評価と投資の方向に対して、投資利益率に代わる新しい論理を提供した。→「選択的投資」の奨励

2)市場についてのダイナミックな見方を持ち込んだ。例えば、成長期の市場では採算を無視した市場浸透政策が現実に起っていることを従来の経営学理論では説明できなかったが、PPMでは説明できる。

★PPMの限界

1)PPMの前提している製品ライフ・サイクルが現実には予測困難であり、しかも他律的に決められるのではなく、その市場での企業のとる行動によって形を変える。すでに成熟期に達していたと思われる市場が、企業の新しい製品政策や研究開発努力によって新しい成長期に入ることもありうる。そのためPPMを無視した企業がかえって成長することになる。

2)PPMは企業の経営資源や強みや弱みの問題を資金的資源だけしか考えることができない。全社的資源配分の最適化といっても、そこで配分される資源はお金だけであり、お金以外に人材や技術や情報やノウハウなどのさまざまな経営資源の関連性や同時多重利用などが考慮されない。

3)自社内の自主開発による新規事業の創出努力には無力


理想的な製品ポートフォリオは、現在「金のなる木」をもち、そこから生じる資金をうまく配分して近い将来「金のなる木」となる「花形製品」や、さらに遠い将来を見越して問題児に金を注ぎ込み、将来の「金のなる木」を育てていくというものである。6節 既存産業の競争戦略

  • 競争戦略の課題:業界内での競争優位性の確立

  • SWOT(Strength, Weakness, Opportunities, Threats)分析

  • .当該企業の強み

  • .当該企業の弱み

  • .市場における機会

  • .市場における脅威

あるビール会社のSWOT分析

O(機会)

T(脅威)

S(強み)

W(弱み)


「競争優位性の源泉はなにか?」理想的な製品ポートフォリオは、現在「金のなる木」をもち、そこから生じる資金をうまく配分して近い将来「金のなる木」となる「花形製品」や、さらに遠い将来を見越して問題児に金を注ぎ込み、将来の「金のなる木」を育てていくというものである。

=「なぜ他社に勝てるのか? なぜ利益を得られるのか?」

=企業の成功を導くカギとなる要因=KFS(Key Factor for Success)

バリューチェーン(付加価値連鎖)→自社の強みと弱みの把握

=事業活動を機能ごとに分解し、どの部分(機能)で付加価値が生み出されているか、どの部分に強みと弱みがあるのかを分析し、事業戦略の有効性や改善の方向性を探る手法


1)戦略的ポジショニング学派理想的な製品ポートフォリオは、現在「金のなる木」をもち、そこから生じる資金をうまく配分して近い将来「金のなる木」となる「花形製品」や、さらに遠い将来を見越して問題児に金を注ぎ込み、将来の「金のなる木」を育てていくというものである。(market-positioning-view)

(代表的研究者:マイケル・ポーター)

 市場におけるポジショニングを競争戦略上何よりも重視し、自社にとって魅力的な市場の特定セグメントを対象とした商品、価格、流通チャネルなど広範な業務活動のあり方を問題として、市場における競争構造特性に対応した業務活動を通じて自社に有利な状況を実現することが競争戦略の課題

2)リソース・ベースド・ビュー学派(resource-based-view)

各企業が保有する経営資源ないし組織能力の構築こそが、その事業の継続的な競争優位性の源泉であるという考え方で業界間の長期利益率の格差よりも、同じ業界内での企業間の長期利益率の格差の方がずっと大きいという事実を拠り所として、本格的には1990年代以降、この視角に立つ研究が活発化した。ここでは、どのような属性を持つ経営資源が(資源と能力)が持続的な競争優位性をもたらすことになるのか、を解明することが課題となる。

持続的競争優位性の源泉となる具体的な経営資源=「組織能力」(organizational capability)

→生産設備や資金、従業員の個人的知識・技能、特許、ブランドなどの経営資源は、単独で価値を生み出すものではなく、これらがまとまって協同する時に、その資源総体が資源の単純総和よりもより大きな価値を生み出すことができる。そのような付加価値を創り出す力が、組織構成員の行動が共通の目的の実現に向けて適切に調整・統合されることによって生まれる「能力」と呼ばれる。 


持続的競争優位性の経営資源の属性理想的な製品ポートフォリオは、現在「金のなる木」をもち、そこから生じる資金をうまく配分して近い将来「金のなる木」となる「花形製品」や、さらに遠い将来を見越して問題児に金を注ぎ込み、将来の「金のなる木」を育てていくというものである。

① 有価値性-他社よりも優れたものであって自社に競争優位性と高利益率をもらすもの

② 模倣困難性-他社が市場を通じて簡単に入手できるようなものではなく、しかも他社が自分で作り出すことも難しいもの

③ 耐久性-時間の経過につれて自然に減耗するようなことがないもの

④ 占有可能性-組織そのものに帰属する経営資源であり、特定の組織構成員が退社しても競争優位性が簡単に失われるものではないこと

⑤ 非代替可能性-他社が、自社の競争優位の源泉となっている経営資源とは別の代替的資源を用いて、自社の競争優位性を奪うようなことがないこと

コア・コンピタンス(core competence)←プラハラッド(Prahalad, C.K.)とハメル(Hamel, G.)

=企業の中核的な競争力(特定の製品市場に対応した競争優位ではなく、企業のさまざまな事業分野を共通して支える基盤的な競争力)であり、「組織能力」とか「コア・ケイパビリティ」とも呼ばれる。コア・コンピタンスは他社に移転ないし模倣されにくい組織特殊的な競争力(したがって外部から「獲得」することが困難で企業内部で時間をかけて「構築」されるもの)であり、企業のそれまでの活動の経営に深く依存しているがゆえに経路依存的(path-dependent)である。

=組織における集合的学習、すなわち組織構成員が協同を通じて学習すること、特に多くの組織構成員が持っているさまざまな技術やスキルを調整し、統合する方法を学習することから生まれる持続的な競争優位の源泉であり、この組織能力によって企業は他社に模倣されにくい持続的な競争優位性を構築可能とされる。


ソニーのコア・コンピタンス:製品を小型化する能力ソニーのコア・コンピタンス:製品を小型化する能力

この製品小型化能力は、技術と組織の2側面から考察可能である。まず技術的には、製品の小型化は、小型化設計、マイクロプロセッサー設計、素材科学、超薄型精密ケーシングなどの多様な技術やノウハウを調整・統合することによって実現されている。また組織的には多様な技術やノウハウの調整・統合は、技術やノウハウをもっている多くの人々の協働を通じて達成されるのであり、それを実現するためには、効果的な協働を促す組織構造や組織文化を構築する必要がある

戦略上の競争優位性を確立する上で「いかにして他者に模倣されにくい企業の組織的能力を構築するか」を重視するアプローチないしコア・コンピテンス

業界内での競争優位性の確立

(1)製品・サービス・レベル

   →今日ではリバース・エンジニアリング(分解工学)の手法により模倣さ

    れやすい

(2)ビジネス・モデル(事業の仕組み)

   =価値を生み出すために必要となる経営資源とそれらを組織化する方法

   →より持続的な競争優位性の展開


  • ファイブ・フォース・モデルによる業界が直面している脅威の大きさの分析ファイブ・フォース・モデルによる業界が直面している脅威の大きさの分析

  •       業界の利益機会の検討のためのフレームワーク

  • ①当該業界がそもそも利益を生み出しやすい業界なのか、それとも利益を生み出しにくく、競争する 

  •  のが大変な業界であるのかが分かる。

  • 業界の競争構造の分析→競争戦略を立てる上でのポイントが見えてくる

  •          脅威の把握→脅威を緩和するような競争戦略の立案

  • 【例】

  • ★新規参入の脅威の深刻 →参入障壁を高めることが最重要の課題

  • ★業界内部の対抗度が高い→コスト優位や差別化戦略を進めて価格競争から逃れる戦略の有効性

  • ★供給者や買い手の交渉力が高い

  •                   →垂直統合を進めたり、代替的な供給業者や新規顧客を開拓する戦略

「5つの競争要因モデル」→業界が直面している脅威の大きさ→業界の利益機会の検討

     →業界の競争構造の分析→脅威を緩和する個別企業の「競争戦略」策定の基礎

5つの競争要因が強ければ強いほど利益ポテンシャルは下がる

1)新規参入の脅威が大きければ大きいほど、利益ポテンシャルは低くなる。

2)既存企業間の対抗度が強ければ強いほど、利益ポテンシャルは低くなる。

3)買い手の交渉力が大きければ大きいほど、利益ポテンシャルは低くなる。

4)供給業者の交渉力が大きければ大きいほど、利益ポテンシャルは低くなる。

5)代替品の脅威が大きければ大きいほど、利益ポテンシャルは低くなる。


  • ファイブ・フォース・モデルによる業界が直面している脅威の大きさの分析 新規参入の脅威

  •    参入障壁=新規企業がその業界に参入する際の種々の障壁

    • A, 規模の経済(economies of scale)

    •   =同一製品を多く作れば作るほど単位あたりのコストは安くなる。

  •      規模の経済が働くような業界は参入障壁が高い

    • B. 製品差別化(product differentiation)

  •        ある製品に他社が真似することのできない機能や品質が備わっていて、なおかつ顧客に指示され、  

  •        強力なブランドやロイヤリティを構築している場合の参入障壁は高くなる。

    • C. 巨額の投資(参入に際して最低限必要とされる生産・販売等に要する資本が  

    •   巨額化すれば資本調達が困難)

    • D. 専有(特許などで法的に保護されている技術)

    • E. 経験効果(経験効果によるコスト優位の構築→強力な参入障壁)

    • F. 政府の規制

  • ② 業界内部の対抗度(すでにその業界に参入している既存企業の間の競争の激しさ:対抗度が高けれ 

  •                    ば高いほど激しい競争によって利益機会は小さくなる)

    • A. 競争企業の数(競争業者の数が多ければ多いほど対抗度は高くなる)

    • B. 競争企業の規模とパワー(どんぐりの背比べになると、どの企業にも強い競争ポジションを構築するチャンスはあるから攻撃的な戦略をとる企業が増える)

    • C. 市場の成長性(急成長している業界は「Win-Win」の関係を構築しうるが、成長が止まってしまった業界は勝ち組と負け組みになるから対抗度は高い)

    • D. 製品差別化の程度(製品差別化の困難な業界では対抗度は高まる)


  • ファイブ・フォース・モデルによる業界が直面している脅威の大きさの分析 代替品(=「買い手にとって同じ機能やニーズを満たし、しかしそれを手に入れればもともとあった製品が必要なくなってしまうような製品」

  •    例 : 和文タイプライター→ワープロ→PC

  •    代替品の脅威→利益機会は小さくなる

  • ④ 供給者の交渉力

  • A. 業界と供給者との間には投入資源の取引があり、その取引においてどちらがパワーを持っているのか   

  • B. 供給者の交渉力が高まれば利益ポテンシャルは小さくなる

    • C. 供給者の業界が特定少数の企業により支配(供給者の業界の集中度)

    • D. 供給者の独自の差別化された製品

    • E. 供給者による「前方統合」戦略の可能性

    • F. 供給者にとってのその業界の重要度

PC業界の競争構造においてもっとも深刻な脅威となっているのは、PCの「事実上の標準」(デファクト・スタンダード)をつくったマイクロソフト社とインテル社がそれぞれのOSとMPU という中核的な部品の供給者であり,これがPC業界の利益ポテンシャルを大きく圧迫している

  • ⑤ 買い手の交渉力

    • A. 買い手の集中化の程度

    • B. 製品の標準化の程度

    • C. 買い手の購入物全体に占めるその製品の割合

    • D. 買い手による「後方統合」の可能性

    • E. 買い手の利益水準


競争戦略の基本型ファイブ・フォース・モデルによる業界が直面している脅威の大きさの分析

①コスト・リーダーシップ←規模の経済性・習熟効果(単位あたり固定費と変動費の削減)

          (コストを競合他社より低くすることによって他社に抜きんでる)

②差別化戦略(顧客の立場でみて、他社よりより良いモノ【品質・サ-ビス・品揃え】を提供する)

(企業が製品の独自性を強調し、買い手がそれを他社製品と区別して選好するとき、その状態を差別化されていると言う)

差別化の源泉:(1)製品の特徴と品質

(2)複数の機能(開発・生産・流通・販売・サービス等)の連携 

(3)製品導入のタイミング

(4)立地

(5)魅力的な製品ミックス

(6)ブランドの持つ名声(reputation)

③焦点絞り込み戦略

    =特定の顧客層・特定の製品・特定の地域市場など、限られた領域へ企業の経営資源を集中する戦略

    =大きなシェアを狙わずに小さな部分市場(ニッチ市場)において競争力を高めていこうとする戦略であり、市

場の中の特定セグメントに狙いを定めて、それに適合的な製品・サ-ビスを提供する(こうした戦略を取って

いる企業を「ニッチャ-」と呼ぶ)

特定分野への特化(事務所用文房具、給食用の加工食品、自動車用ステレオ、放送局用音響機器)

特定顧客への特化(プライベート・バンキング、Lサイズ専用洋服専門店、長距離ドライバー用食品、子供用家具)

特定地域への特化(地方旅行、地域食品、地方のラジオ放送局)

特定チャネルへの特化(美容室でのシャンプー販売、通販用の製品、ガソリン・スタンド用製品)

製品の品質 : 使いやすさ・機能=買い手のニーズの充足

         : 堅牢さや耐久性・品質の安定=買い手のコスト削減

サービス : 買い手に対するサービスの強化

品揃え : 品揃えが豊富であれば、書いての購買選択の幅を広げて個別ニーズにより近い製品を提供できる


スイッチング・コストファイブ・フォース・モデルによる業界が直面している脅威の大きさの分析(ブランドを変更することで顧客の側で発生するコスト)

【例】今までニコンの一眼レフを使ってきた人がミノルタに変更すると、ニコンの交換レンズが使えないので新たにミノルタのレンズを揃えなければならない。

【例】マックのパソコンを使っていた人がIBMの「アプティバ」に買い換えると、それまでマック用に揃えてきたソフトが使えない、しかも基本操作がいろいろ違うし、キーボードの配列も微妙なところが違い、マウスの感覚まで違う。


相対的経営資源による競争的地位の類型ファイブ・フォース・モデルによる業界が直面している脅威の大きさの分析

出所: 嶋口光輝『統合的マーケティング』日本経済新聞社,一九八六年。

 相対的  経営資源

量(力)

質(技)

リーダー

ニッチャー

チャンレンジャー

フォロワー

リーダー企業:業界において市場シェアが1位であるような企業

ニッチ企業:自分の力量の応じた狭い分野であってもそこで1位を目指す企業

チャレンジャー企業リーダーにチャレンジする立場にある企業(業界の2位から4位)

フォロワー企業:経営資源において質・量ともにリーダーのレベルには至らず,他の企業に追随している企業


それぞれの類型に基づいて,そのポジションに対応した戦略それぞれの類型に基づいて,そのポジションに対応した戦略

リーダー企業の戦略

① 周辺需要拡大政策:市場で1位を占める自社製品に関連する新しい製品を次々に開発していくこと

② 同質化政策:チャンレンジャーと同質の製品を製造することで,チャンレンジャーと同じ市場で競争優位性を発揮すること

③ 非価格対応政策:競争相手の価格競争に対応して価格を下げないこと,値下げよりもサービス・品質などの非価格競争で顧客の支持を集めること

④ 最適シェア維持政策:あまり無理な競争を仕掛けず,最適なシェアを維持すること

フォロアー企業の戦略:上位企業の模倣戦略


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